オリオールズの藤浪晋太郎(29)が10月31日、甲子園球場を訪れ、日本シリーズ第3戦を観戦。昨季まで共に戦った古巣阪神の元同僚たち、オリックスには大阪桐蔭高時代にバッテリーを組んだ後輩の森友哉もいた。
「改めて、甲子園は凄いですね。独特な雰囲気というか」と感慨深げだったが、これから先はそんな悠長なことも言っていられないようだ。
「オリオールズに残れない可能性が高いんです。オリオールズは18、19、21年はシーズン100敗強でしたが、その間に若手がしっかりと育ち、今季、地区優勝という形で結果を出しました。マイナーにも有望な若手がまだたくさんいて、メジャー公式戦に出られる40人が空くのを待っている状態です」(現地記者)
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日本時間11月4日、MLB機構は今オフ、フリーエージェント(FA)となる選手130人のリストを発表。そのリストには藤浪の名前も記載されていた。この時点でのFAリスト入りは〝手続き上での流れ〟だが、こんな指摘も聞かれた。
「オリオールズが、藤浪に残留交渉のアタリを付けた形跡がないんです」(米国人ライター)
そして、日本時間の9日にはボラス代理人から「6、7球団との交渉があり、今夜フジに連絡する。日本時間の朝になる」との話があったが…。
「投げてみないと分からない」
藤浪の23年は、例えるなら、ジェットコースターだった。アスレチックス入りし、先発投手としてデビューしたものの4試合24失点で中継ぎに降格。6月以降、調子が上向きとなり、オリオールズに移籍した。だが、好不調の波が激しく、首脳陣は「投げてみないと分からない」とボヤいていた。
その影響だろう。藤浪はポストシーズンマッチには出場登録されず、「控え室からの応援」だった。
若手の成長以外にも残留が厳しいとされる情報は他にもある。
「藤浪は先発起用にこだわっています。『先発起用が約束されるのなら、オリオールズ以外でも』と考えています」
これは古巣阪神の関係者から出た証言だ。あくまでも本人の希望だが、ノーコン病は完治していない。どの球団も怖くて使えないというのが本音だろう。
「マイナー契約しか提示されないかもしれません。米メディアに『デッドボール・アーティスト』なんて揶揄され、藤浪も辛かったはず」(同)
来季は30歳。マイナーのオンボロ球場で投げるくらいなら、熱い声援の甲子園で元同僚たちと日本一連覇を目指したほうがいい。甲子園観戦は、その布石だったのかもしれない。
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