フジテレビ (C)週刊実話Web
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旧ジャニーズとフジテレビの“主従関係”を明らかにする怪文書出現!? 完全スルーの検証番組に疑問…

故・ジャニー喜多川氏が生前に犯した未成年者への性加害をめぐる問題で、旧ジャニーズ事務所(現SMILE‐UP.)は解体的出直しに追い込まれた。とはいえ、性加害問題が決着したわけではない。旧ジャニーズ事務所の組織的関与の責任はウヤムヤのまま。被害者への補償体制も問題が山積しており、東山紀之社長が記者会見で断罪した「鬼畜の所業」の全容はいまだはっきり見えてこない。


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「そもそも、なぜジャニー喜多川氏の犯罪的行為が50年近くも野放しにされてきたのかという根本的な検証が行われていない以上、追及にも限界がある。大マスコミ全体がこのままなし崩しに問題を終わらせようとしているようです」(芸能ジャーナリスト)


象徴的なのがメディアの弱腰ぶり。旧ジャニーズ事務所の外部専門家による再発防止特別チームが調査報告書で「性加害を生んだ要因の一つ」と指摘したのが、「マスメディアの沈黙」だったのに、だ。


とりわけ、10月21日にフジテレビが放送した検証番組『週刊フジテレビ批評特別版~旧ジャニーズ事務所創業者による性加害問題と〝メディアの沈黙〟』はひどいものだった。同番組は編成制作局、ニュースを扱う報道局、情報制作局などの社員、元社員ら計77人を調査したというが、出てきた結論は「報道担当者の意識が低かった」「組織全体として性加害に対する認識が著しく低かった」と木で鼻をくくったようなテンプレートのオンパレード。


「そもそも、放送時間も土曜日の午後2時にわずか25分、それも関東ローカルという目立たない編成でしたからね。本音は世間やスポンサーに対して禊ぎを済ませたというアリバイを作りたかっただけですよ」(広告代理店関係者)


そして何より問題なのは、フジがこの検証番組で本来伝えるべきだった自社の重大な〝関わり〟を完全にスルーしていたことだ。


検証番組の放送後、すぐにネットで話題となったのが、フジテレビの元プロデューサー・S氏が旧ジャニーズ事務所の役員に就いていたこと。


「ジャニタレを起用した映画やドラマを担当していたS氏は2022年3月にフジを早期退職、ジャニーズの役員になっています」(前出・芸能ジャーナリスト)

“隠された関係”には触れない…

実は、このタイミングで、ある怪文書がマスコミの話題になっていた。『当局内でもジャニーの性加害を報じてこなかったメディアの責任をやむなく自社検証することになりましたが、以下の内容を隠蔽したデタラメ検証になってますので、最重要問題を告発します』と書き出された怪文書は本誌にも送付されている。文書の差出人は『フジテレビ嘱託社員』とあり、昨年春時点のフジテレビ人事局付のものと思われる名簿も添付されていた。

怪文書はフジテレビ側がジャニー喜多川氏の〝セクハラ裁判〟を報じなかった忖度の理由は〝フジ・メディア・ホールディングス取締役相談役の日枝久氏と故・メリー喜多川氏(ジャニー喜多川氏の実姉で旧ジャニーズ事務所名誉会長)の主従関係にある〟と指摘している。


「フジと旧ジャニーズの関係はジャニーズが〝主〟でフジテレビが〝従〟というバランスです」(前出・芸能ジャーナリスト)


怪文書には、メリー氏の娘で旧ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子前社長のプライベートに関わる情報など真偽不明な部分があるものの、少なくともフジテレビとジャニーズの間に、検証番組で触れなかった「隠された関係」が存在していたのだ。


「ジュリー前社長は上智大学を卒業後、フジテレビに入社して秘書室に勤務していましたからね。ズブズブだったテレビメディアの中でも飛び抜けてその度合いは強いんです」(同)


こうした関係にすら触れず、いくら表向きの反省を口にしたところで視聴者の信頼を得られるはずもない。


フジテレビと旧ジャニーズの親密ぶりを示す事例は他にも事欠かない。真っ先に思い浮かぶのが、2016年に『SMAP×SMAP』の番組内で行われた公開謝罪だろう。


「スマスマの放送作家・鈴木おさむ氏が小説の形で当時の舞台裏を明かしています。メリー氏は生放送の1時間前に現場にねじ込み、『ジャニーさんに謝る機会を木村君が作ってくれて』といった屈辱的な文言に書き換えさせた。フジテレビは編集権を渡したようなもので、まさにジャニーズの言いなりですね」(放送作家)


他にも、古舘伊知郎が「各局にジャニーズ担当がいて、銀座のクラブの請求書もジャニーズに送るとか、そういうことが日常的にある」と暴露したり、小倉智昭が、ジャニーズに関するトークには縛りがあり「言えば番組が潰れますよ」とジャニーズ批判がタブー化していた実情を語ったことも。


いずれにしても、フジの検証番組からはこの期に及んでもなお、旧ジャニーズに忖度する姿勢しか見えてこない。フジは年末のカウントダウンコンサート中継の中止を決定しているが、検証特番を放送した数日後には、年末年始に放送している『FNS歌謡祭』『さんタク』といった特番で引き続きジャニタレを起用する方針を発表している。


「このままなし崩し的にフジは、ジャニタレの起用を既成事実化していく腹積もりでは」(前出・放送作家)


芸能界史上最悪の性加害事件を起こした会社に忖度し続けるメディアに、未来はない。