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腰痛に効く体操~『痛みの悩み相談室』(監修/井尻慎一郎先生)

George Rudy / Shutterstock

急性腰痛の少し治りかけの時期や慢性腰痛でお悩みの方にお勧めなのが、体と腰の緊張をほぐす体操です。背もたれのある椅子に座って行うと安全です。

まずは椅子に座って腕を上げて両手を組み、手のひらを上に向けて手を伸ばします。伸ばし切ったら、ゆっくりと左右に曲げる体操を2~3回行います。腕が上がらない方は、両手を軽く握った状態で腕を胸の前に伸ばし、手のひらを前に向けて体をゆっくりと左右に曲げてください。

次に、胸の前で両手を軽く握って、腰を左右にゆっくりとひねる体操をします。少し痛いくらいまでひねるのがポイントです。頭は一緒にひねっても、残したままでも大丈夫です。

最後に、両手を膝の上に置いて、体を前に倒す体操を行います。無理に体を深く倒しすぎると、骨粗しょう症の方は圧迫骨折を起こす可能性があるので、倒しすぎないほうが安全です。

体操の種類や回数による効果の差はありません

体を起こしたら、今度はゆっくりと腰を反っていきます。少し痛みを感じる程度まで反らしますが、無理はしないでください。

これらの体操は誰でも簡単に行うことができ、しかも腰痛の治療にも予防にも効果的です。

腰痛体操は100種類以上あるとされていますが、腰痛診療ガイドラインによると、体操の種類や回数による効果の差はありません。痛いからといって安静にしすぎず、激痛が少しでも治まったら、ゆっくりでよいので、体操を行って改善に取り組みましょう。

監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPは下記。
https://ijiri.jp

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