部品不足による新車販売の減少を受けて好調だった中古車業界が、ビッグモーターやネクステージの不正請求問題で一転、顧客離れを起こしていることは、以前に本誌でも報じたが、ここにきて新たな問題の露呈で、さらに窮地に追い込まれているという。
業界関係者がこう語る。
「そのいい例が買い取りに伴うトラブルなのです。近年、業界では契約が成立したにもかかわらず、後日修理歴が見つかったことを理由に買い取り価格を減額する二重査定が横行していた。また、査定時に強引に契約して車を持って行かれたり、解約を申し出ると高額なキャンセル料を請求されるなどのトラブルの多さも注目され、中古車業界に対する不信感が、さらに強まっているのです」
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こうしたトラブルが横行してきた理由は、一部の企業が〝儲け至上主義〟に走ったからだが、今や中古車業界は新たに露呈する問題事例に、頭を悩ませ続けている状態なのだ。
“ビッグモーター”在庫放出へ!?
ちなみに、中古車競売大手企業『USS』によれば、オークションにおける中古車の平均落札価格は昨年秋がピークで、その後は値下がりの一途をたどっているという。だが、中古車業界を見舞う〝地盤沈下〟は、これで終わりではないともみられているのだ。
「業界は今年8月に最大の顧客であるロシアへの輸出が規制され、ただでさえ禁輸となった600万円を超える高級車や排気量1900cc以上の中古車がダブついた状態。ところが、そこに資金難のビッグモーターが在庫を放出するとのウワサが広まっている。同社の保有車は6万台ともいわれるが、これが行われると中古車の値崩れ、販売会社の倒産がさらに加速しそうな雲行きなのです」(経済記者)
「影響は限定的」と語る評論家もいるが、そのときに中古車の投げ売りが始まらないとも限らないのだ。
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