(画像)BaLL LunLa/Shutterstock
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異例のインフルエンザ大流行…ワクチン不足で医療現場に混乱が!?

東京都では季節性インフルエンザの〝流行注意報〟が発令されている。新型コロナ感染症の減少に伴い、全国的にインフルエンザが急拡大しているが、予防接種ワクチン不足で医療現場が混乱をきたしている。


例年、インフルエンザは12月頃に流行入りし、翌年1〜2月にピークを迎える。今年は5月に全国各地の学校でインフルエンザの集団感染が相次き、学級閉鎖や休校が続出した。原因は、5月8日に新型コロナが感染症法上で5類に引き下げられたことによる、感染対策の緩みが指摘されている。


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10月13日、厚生労働省は10月2〜8日(第40週)に全国約5000の定点医療機関で報告されたインフルエンザ患者数は1医療機関あたり、9. 99人と発表。流行の目安とされる1人を大幅に上回ったことから、大流行していることが明らかになった。


「9月21日にインフルエンザの流行注意報を出した東京都では、10月2日から8日までの1週間のインフルエンザ患者数が1定点医療機関当たり16.44人。反対にコロナは減少傾向にあります」(都医療関係者)

免疫力も落ちている…

なぜ、この時期にインフルエンザが流行したのか?

「南半球の国々で冬季にインフルエンザが大流行し、そこから季節が正反対の夏の北半球へウイルスが持ち込まれたと考えられています。原因は人の往来の回復。日本はコロナ対策緩和で、訪日外国人観光客が急増。また、インフルエンザの大流行は3年間なかった。インフルエンザに対する免疫力が落ちているため、ウイルスにあらがえないんです」(医療ジャーナリスト)


異例の時期のインフルエンザの流行に、医療機関ではワクチン不足が起きているという。


「インフルエンザワクチンは去年の実績によって配布されます。コロナ患者を中心に診ていた医院や新規のクリニックなどではワクチンの足りないところも出ています。ワクチンは簡単に作れません。医療機関に行き届くまでには時間がかかるんです」(千葉県市川市の『藤巻耳鼻咽喉科・小児科』藤巻豊院長)


インフルに警戒が必要だ。