岸田文雄 (C)週刊実話Web
岸田文雄 (C)週刊実話Web

岸田首相はどちらを選ぶ?ハマスvsイスラエルの紛争に翻弄され板挟み

岸田文雄首相が、パレスチナのガザ地区を実効支配する、イスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの紛争に翻弄されている。


岸田首相は10月8日、自身のX(旧ツイッター)でハマスの攻撃について「罪のない一般市民に多大な被害が出ており、我が国はこれを強く非難します」「ガザ地区においても多数の死傷者が出ていることを深刻に憂慮しており、全ての当事者に最大限の自制を求めます」と投稿した。


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ハマスの大規模攻撃を「テロ」と表現しないどっちつかずのコメントにネット上で批判が相次ぐと、松野博一官房長官は12日の記者会見でようやく「テロ攻撃」と明言する実にお粗末な対応ぶり。また、先進7カ国(G7)のうちカナダを除く米国、英国、フランス、ドイツ、イタリアの首脳がイスラエルを支持し、ハマスを非難する共同声明を出したが、そこにG7議長国である日本の姿はなかった。


「理由は日本が原油の約9割を中東に依存しており、中東情勢においてどちらか一方に肩入れをしないバランス外交を展開しているから。だが、今回のハマスの攻撃は明らかなテロ行為であり、自民党内からも『悠長なことを言っている場合か』との声が上がっています」(政治部記者)

“戦火”拡大の恐れも…

今回のテロについてイランは関与を否定しているが、長年ハマスを支援してきたのは同国であるとの見方は強い。今後、イランが名実ともにハマスに加担すれば、イスラエルと同盟関係にある米国と反米のイランが激突し、戦火が拡大する可能性も否めないのだ。

「米国はイランの核開発を巡り行っている金融制裁を強化し、対するイランはエネルギー供給の大動脈ホルムズ海峡を封鎖。そんな事態になれば、原油市場は一層逼迫し、世界は大混乱に陥ることになる。特にイランと伝統的に友好関係を築いてきた日本は二国間の板挟みとなり、大きな選択を迫られることになるはずです」(外信部記者)


米国とイランとの緊張関係が頂点に達したその時、〝聞くふり〟が得意技の岸田首相は、どちらの声に耳を傾けるのか!?