新生・井端ジャパンが動き始めた。
古巣・中日を筆頭に、ヤクルト、広島、DeNAの秋季練習などを見て回っているが、巨人・阿部慎之助監督(44)のもとにも侍ジャパンの「候補選手リスト」が届けられていた。
「秋広優人(21)、門脇誠(22)、赤星優志(24)、岸田行倫(27)がリストアップされていました。アジアプロ野球チャンピオンシップ2023(11月16日開幕)は24歳以下か、入団3年目以内の選手が対象の大会です。オーバーエージ枠も『29歳以下、3人まで』と定められています。その貴重な枠に岸田が入っていると聞かされ、ビックリしたというか、有り難い限りで…。阿部監督も井端弘和監督(48)には感謝していました」(球界関係者)
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岸田は今季46試合に出場した。だが、スタメンマスクを任されたのは15試合しかない。打撃力の高い大城卓三(30)と競争した結果だ。「あと1本」が出ないじれったいG打線の得点能力を落としてまで、「今日は岸田で」と首脳陣に思わせた試合が15もあったとみるべきだろう。
「岸田が国際試合で自信を付けてくれたら大きなプラスです。阿部監督は10月26日に行われる今年のドラフト会議で、捕手と左打ちの外野手を指名する予定です。捕手強化が課題なんです」(同)
90周年にリーグ優勝…日本一は必須
新代表メンバーの全貌は明らかになっていないが、他11球団も売り出し中の若手、すでにレギュラーに定着した20代が選ばれる方向だ。例えば、ショートの門脇が選ばれても、広島・小園海斗(23)との競争になる。よって、巨人から選出された4人全員がベンチスタートとなる可能性が高い。
そうなった場合、今春のWBCで世界一となって以来、盛り上がっている〝野球の国際大会熱〟において、阿部巨人は〝蚊帳の外〟状態となってしまう。
「来年、巨人は球団創設90周年のメモリアルイヤーです。当然、リーグ優勝、日本一は必須となります。新任指揮官には気の毒なくらいのプレッシャーがのしかかる。ドラフト1位で即戦力投手を指名できたとしても、投手陣はさらに強化しなければ勝てません」(スポーツ紙記者)
阿部監督の脇を固めるコーチ陣の組閣も遅れているというが、秋広らが初の国際試合で活躍し強い印象を残せるかどうかが、メモリアルイヤーの行方を占う試金石となりそうだ。
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