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小池百合子マジック“蜂の一刺し”菅首相退陣へ放つ絶好のタイミング

菅政権を脅かす小池百合子の手口が実に巧妙
菅政権を脅かす小池百合子の手口が実に巧妙 (C)週刊実話Web

「身震いするぐらい、最高の政治的態度」――。橋下徹元大阪市長をこう唸らせたのは、小池百合子東京都知事だ。

2月17日で調整されていたIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長を含めた五輪4者会談に、開催都市のトップである小池都知事の「出席しない」表明が、女性蔑視発言で批判を浴びた東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長辞任にトドメを刺したのは言うまでもない。「小池マジック」に驚嘆の声が上がる反面、森会長辞任コールの嵐の中で静観していた菅首相に対しては批判が高まっている。菅首相の政権運営にも大逆風となりつつあるのだ。

森会長辞任というドタバタ劇の流れを全国紙政治部記者が詳述する。

「ご承知のように森失言は、3日の日本オリンピック委員会臨時評議員会での『女性が多い理事会の会議は時間がかかる』という女性蔑視です。この発言は国際的にも猛批判を浴び、森氏は発言撤回に追い込まれた。だが、会長続投宣言と釈明会見の高圧的な姿勢が火に油を注ぐ結果となり、辞任は不可避となった。だが、東京五輪開催で貢献度の高い森氏を引きずり下ろせる人がいない。肝心の菅首相は『人事は組織委で決める問題』と逃げの一手だった」

その間、マスコミを含めた批判はエスカレートする一方。ついには東京五輪スポンサー企業である『トヨタ』の豊田章男社長が森発言に対し、異例ともいえる「遺憾の意」を表明したほどだった。

「東京五輪を開催するかどうか、開催するなら観客を入れるのか、無観客にするかを話し合う極めて重要な4者会談が行われる矢先だった。バッハIOC会長、日本政府、東京五輪組織委員会、開催都市の東京都知事の4者です。バッハ会長が参加する重要会議に小池都知事が『森会長ならボイコット』となれば、政府も組織委もメンツ丸つぶれ。残された道は森辞任しかないという小池マジックの術中に嵌ったわけです」(同・記者)

ここぞのタイミングで五輪中止に舵を切る!?

百戦錬磨の橋下氏が「小池氏あっぱれ」と唸るのもごもっとも。小池氏周辺関係者はボイコット発言を「当然」として解説する。

「小池は常に政治の一歩先を見ている。実は、都議選が7月4日投開票で行われるが、先日、自民党と公明党が都議選と総選挙での協力調整を確認した。4年前は小池が立ち上げた都民ファーストと選挙協力をした公明が今度は自民と連携する。現状では都民ファーストは都議選でボロ負け必至。反対に自民は前回選挙で半減したが、今回は再び都議会第一党を目指す。もし、自民が都議会第一党になれば、親小池の二階幹事長がいても自民党都連は条件闘争で小池を揺さぶり、都政運営は行き詰まるだろう」

小池氏周辺関係者に言わせれば、そもそも窮状打破のために小池氏が模索する秘策が、都議選で東京五輪中止の旗印を掲げることだったという。その背景は世論調査で五輪中止や再延期の声が8割に達していることを睨んでのもの。

「小池は4者会談欠席の理由をボランティア辞退、抗議が殺到する都民世論を踏まえて、とした。その延長線で考えれば、都民の8割が望む『東京五輪の中止&再延期』は政争となり、小池が『天敵』とする森つぶしとリンクしてくる」(同・関係者)

別の小池氏側近が語る。

「小池と犬猿の仲の菅首相は、森氏が恐ろしくて首に鈴をつけられず逃げまくったことで支持率急落は必至。ガタガタの菅政権の今後の唯一の頼みの綱は、コロナ収束と景気の底上げ。だが、小池がここぞのタイミングで五輪中止等に舵を切ったら、菅政権は持たない。これまでコロナ対策も常に小池ペースで運んでいる。小池はそうした状況を踏まえ、自民党が絶対不利とされる4月25日の国政3選挙区も見据えている。自民3選全敗なら、今度は矛先を第2の天敵・菅首相へ向け『蜂の一刺し』を展開するでしょう」

ポスト菅に小池都知事を推したい二階幹事長

首相と一戦交えるなら、菅首相を担いだ二階俊博幹事長の顔をどう立てるのか。二階幹事長と小池都知事は太いパイプでつながっているとされる。

「それは心配ない。二階幹事長は菅首相がワクチン接種担当相に河野太郎行革相を据えたことに不満アリアリ、隙間風が吹き始めた。二階幹事長は河野氏が大嫌いですからね。河野氏がワクチン担当相で実績を上げれば、次はともかくポスト菅レースのトップに躍り出る。二階幹事長は腹の中では野田聖子幹事長代行、いずれは小池を引っ張り出したいのが本音。つまり、一蓮托生の間柄で小池が動けば支持に動くでしょう。4者会談ボイコット表明前日の2月9日も、小池は二階幹事長と密談し暗黙の了承を得ている。二階幹事長の森氏に対する『(女性蔑視)発言を撤回したので問題はないと思う』の擁護はポーズ。最近、二階幹事長の党内権力基盤も揺らぎ始めた。菅首相が二階幹事長パージの兆しを見せれば、小池とタッグを組み倒閣に転じる策も用意している」(同・側近)

菅首相は身内からの火種も抱えている。

「首相長男と総務省幹部会食問題も大炎上の雲行きだ。5年間で12回も会食が開かれ、昨年12月の会食では総務省幹部らがタクシーチケットと贈答品を受け取っていた。12月は長男が勤める会社系列の衛星放送の認定更新時期だった。そのタイミングでの接待はアウトだ」(全国紙社会部記者)

小池マジック第2ラウンドのゴングが鳴る。

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