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JRA重賞『毎日王冠』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『毎日王冠』を取り上げます。

《馬場傾向》
春の10週連続開催の最終週でもかなりの高速馬場だったことから、秋の東京開幕週は超高速馬場が予想される。前開催DコースからAコース使用となるために、内から約9メートルは良好な馬場状態。したがって開幕週でもそこまで内が有利ではなく、フラットな馬場だ。

《ペース傾向》
東京芝1800メートルは2角を斜めに横切って向正面に入るコースだが、3角までの距離が約750メートルと長いため、展開の振れ幅が広い。2020年のように逃げ馬が大逃げを打てば、稍重で4F通過46秒2とハイペースになることもあるし、13年のように逃げ馬不在なら、良で4F通過48秒2とかなりスローペースになることもある。全体的な傾向を見ると、稍重時にハイペースが発生している。

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《脚質傾向》
過去10年で逃げ馬が2勝、2着2回、3着1回と活躍している一方、追込馬も3勝、3着2回と負けていない。逃げ馬が活躍した年は、すべて良馬場。追込馬の3勝中の2勝は稍重時となっている。

前目につけられるウインカーネリアンに期待

★ウインカーネリアン
2月の東京新聞杯を逃げ切った馬。昨夏の関屋記念も内の逃げ馬を行かせて、ラスト1F一気に先頭に立って優勝しているように、実力、実績は申し分ない。また皐月賞で好走したこともあるように距離も問題ない。毎日王冠は超高速馬場で、良馬場ならば前に行く馬が有利となりやすい舞台設定。今年の安田記念で上位のソングライン、シュネルマイスターや今年のエプソムカップの覇者ジャスティンカフェなど上位人気が濃厚な馬は末脚勝負型だけに、前に行っての押し切りが期待できる。

★エエヤン
前々走のニュージーランドTの覇者。同レースでは二の脚の速さで楽に先行し、そこから折り合いに苦労しながらも外へ誘導。3角で外に出し切ると一気に仕掛け、2着馬に1馬身4分の1差で優勝した。前走のNHKマイルカップは前々走で馬体重10キロ減と一気に体を絞ったところからやや緩めた状態で万全ではなく、鞍上は本来の先行策ではなく、待機策を選択。このためいつも以上に折り合いを欠き、最後の直線では馬場の悪い内を通り、さらに進路もなく能力を出し切れなかった。本来の先行策でレースの流れに乗れればチャンスあり。

★シュネルマイスター
一昨年の毎日王冠の覇者。同レースでは最内枠からやや出遅れ、前に入られて後方からの追走。直線で外に出されるとすっと伸び、ラスト1Fで3馬身はあったダノンキングリーとの差を一気に詰めて、アタマ差で制した。本馬はエンジンが掛かってからが強いタイプで、自己最高指数を記録したのはこのレース。マイル戦では後方すぎる位置になるため、よほど展開に恵まれないと勝ち切れないが、この距離なら極端な内枠でなければ中団は取れる。本質的には中距離馬だけに、ここは侮れない。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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