東日本大震災(2011年3月11日)から10年を迎える東北・関東地方を、再び強い地震が襲った――。
2月13日午後11時8分ごろ、福島県沖を震源とするM(マグニチュード)7.3、最大震度6強の地震が発生したのだ。
「震度6強を観測したのは、宮城県蔵王町や福島県相馬市などで、幸いにも震源が深かった(約60キロメートル)ため、津波は観測されませんでした。現状(14日時点)、建物の損壊はあるものの、倒壊家屋は確認されていません。10年前の地震で、耐震性に問題のある建物が減っていたおかげかもしれません」(地元記者)
負傷者は宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川の9県で153人(15日時点)。福島、宮城では、少なくとも約240人が、新型コロナウイルスの感染防止対策が取られた避難所に身を寄せた。また、東北や関東などで約90万戸が停電、約2万5700戸で断水も発生した。
気象庁は「東日本大震災の余震とみられる」と発表したが、武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏はこう言う。
「東日本大震災の余震というよりも、〝誘発地震〟とみるべきです。震源が近く、プレートの〝留め金〟が外れやすくなっていたのだと思います」
電線がショートした光?
福島県沖では近年、陸側プレートの内部で起きる地震が増加している。
「陸側プレートは東日本大震災の際、岩盤が跳ね上がった影響で東西方向に引っ張られている。この力によって地震が生じやすくなっている」(前出・地元記者)
今回の地震では、テレビ局が設置しているお天気カメラに〝謎の光〟が映り込み、ネットで話題を呼んだ。
「地震発生時の映像を見ると、青白い稲妻のような光が、何度も地表付近で確認できます。単に電線などがショートしているだけという見方もありますが、岩盤などに強い圧力がかかってプラズマのような状態になる〝地震光〟という説もあり、研究が続けられています」(ネットライター)
UFOと〝人工地震〟を結びつけるデマなどに悪用されることもあるが、決してだまされないように。
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mTaira / Shutterstock
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