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JRA重賞『スプリンターズステークス』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『スプリンターズステークス』を取り上げます。

《馬場傾向》
稍重の4回中山初日の紫苑ステークスでレースレコードが出たように、今開催の中山芝は超絶高速馬場でスタート。スプリンターズステークスが行われる最終日も良馬場なら超高速馬場が予想される。今開催は衝撃吸収性に弱い野芝100%の開催だが、内側がそれほど悪化していないので、展開次第のフラットな馬場で行われる可能性が高い。

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《ペース傾向》
中山芝1200メートルは外回りの坂の頂上付近からスタートして、約4.5メートルもの坂を下って行くコース。最初のコーナーまでの距離は約275㍍と短いが、3角は緩やかなカーブのため、息を入れずに下って行くことが大半。このため前が競り合うとペースが速くなりやすいのが特徴だ。実際に過去10年でかなりのハイペースが3回、超絶ハイペースも3回出現している。

《脚質傾向》
過去10年で逃げ馬は2着3回、3着1回。そのうち2回はかなりのハイペースでの結果だが、ややハイペースと平均ペースが1回ずつ。追込馬は1着1回、3着3回。そのうち3回が超絶ハイペースで、平均ペースは1回。短距離戦らしく、ペースが速くなればなるほど前の位置からは押し切りにくくなっている。

ひと叩きされての前進に期待したいママコチャ

★ママコチャ
6走前の2勝クラスでOP級の指数で勝利した実力馬。さらに前々走の安土城ステークスでは、重賞通用級の指数で圧勝した。前々走は外枠から好スタートを切って、様子を窺いながら2列目の外を追走。3〜4角でもペースが上がらず、外々を回るロスが生じたが、直線序盤で一気に2馬身突き抜け、ラスト1Fでは楽々と突き放して3馬身差で完勝。休養明けの前走・北九州記念でも3〜4角を好位の外々から進出したが、そこでややふわっとする場面が。本来の能力を出し切れずの2着に終わったが、ひと叩きされての前進に期待する。

★メイケイエール
昨秋の始動戦、セントウルステークスを2馬身半差で圧勝した馬。当時はコンクリート馬場でレコード決着。速度の速い競馬となり、重要課題の折り合いもついた。当時の2着は後に高松宮記念を優勝するファストフォース、5着は今年のヴィクトリアマイル、安田記念を連覇のソングラインだったように本当に強かった。次走のスプリンターズステークスは二走ボケを起こしたが、今年は安田記念から直行。逃げ馬多数のこの舞台ならレースが流れて折り合いも付くはず。

★キミワクイーン
前々走の函館スプリントステークスの覇者。同レースでは外枠から様子を窺っていたが、先行争いが激化したため、じんわりと下げて中団やや後方からの追走。3角では中団の外目、4角出口で外に出されると、ジリジリ伸び始め、ラスト1Fで前をあっさり捉えて完勝した。前走のキーンランドカップは後方から3角からゴールまでただ1頭、馬場の悪化した最内を通して7着に敗れたが、ハイペースが濃厚のここは巻き返して来るはず。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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