(画像)Cast Of Thousands / shutterstock
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1兆円を超す!? 大阪・関西万博の大幅な「会場建設費」予算上振れの恐れ

2025年の大阪・関西万博は、海外パビリオンなどの建設の遅れが深刻で、一時は「万博延期論」まで取り沙汰される始末。また、同万博は予定を大幅に上回る会場建設費問題も持ち上がり、当初予算の1850億円の3~4倍、関連事業を含めると1兆円を超す規模になる恐れも出てきた。


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「万博会場建設費は、当初は1250億円だったが、その後の建設資材や人件費の高騰で20年に1850億円と上積みされた。しかし、昨今の物価上昇のスピードは予測をはるかに上回り、とても1850億円では無理。運営主体の日本国際博覧会協会も、さらに精査しているというが、専門家の間では4000億円近い数字も見込まれている」(大阪府議会関係者)


物価上昇以外にも、予算上振れの要因はある。


「万博会場の夢洲は、埋め立てた人工島だ。そのため建造物を造るには地盤が軟弱なため、50メートル前後の鉄筋製の杭を何十本も打ち込む。その杭と処理費用も莫大なのです」(万博関係者)

万博に関心のある人は35%!?

会場建設費は国と大阪府・大阪市、それに経済界で3分の1ずつ負担する仕組み。収益のベースにあるのは入場者約2800万人、プラス関連収入だ。しかし、これだけでは1000億円にも達しない。

「そこに新たに加わるのが、会場となる夢洲へのアクセス道路だ。この建設費が当初の予算約1160億円から約3000億円に跳ね上がりそう。また会場と大阪市中心部を結ぶ地下鉄延伸工事も当初の3倍近い1000億円規模になると試算されている」(同)


つまり、万博は1兆円規模、際限のないお化け予算に膨れ上がりそうなのだ。


「万博誘致の経済効果は2兆円超えと謳われている。だが、読売新聞の7月の世論調査では万博に関心のある人はわずか35%。入場者も予測を大きく下回り、経済効果も下振れする可能性もある。当然、そのツケは国民の税金で払わされることになるでしょう」(金融系シンクタンク関係者)


『いのち輝く未来社会のデザイン』を掲げ、万博の旗振りをしている大阪府市。借金まみれの未来は御免だ。