今年はコロナ禍に大打撃を受けた、遊園地やテーマパークが好調だという。
経済産業省によると、コロナ禍が始まった2020年の総売上高は2638億円だったが、22年には6000億円にまで回復。今年上半期(1〜6月)は3719億円と、コロナの5類移行やインバウンド需要を追い風に、前年を上回るペースで推移しているのだ。
ただ、客足が戻る中で問題視されているのが、施設入場料の相次ぐ値上げ。光熱費や人件費の上昇、物価高が原因だが、これが庶民を直撃しているのだ。
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「19年にいち早く価格変動制を導入したユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)は、これまでも値上げを繰り返してきたが、今年は繁忙期の8月11日〜20日の1日券『1デイ・スタジオ・パス』を価格変更。12歳以上の最高価格を9800円から1万400円に引き上げた。また、東京ディズニーリゾート(以下、TDR)も10月から入場料を引き上げる。7900円〜9400円だったものが、最高料金が1万900円となります」(経済アナリスト)
本当の意味での“夢の国”へ…
帝国データバンクの調査では、遊園地、テーマパーク、水族館、動物園などの約4割が昨年から入場料を値上げしたが、それが原因で庶民からは悲痛な声も上がっているという。
「例えば、TDRの4〜11歳の1日パスは4700円〜5600円と据え置きだが、家族連れで行くと交通費や食事代を含め費用が膨れ上がる。そのため、SNSには『気軽に行けなくなりそう』『庶民には簡単に行けない、本当の夢の国』などと揶揄されているのです」(経済記者)
テーマパーク関係者によれば「入場料の値上げで、最近は飲食やギフトショップでの利用を控える来場客も増えている」という。何とも世知辛い世の中だ。
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