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JRA重賞『ローズステークス』(GⅡ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web 

先週のセントウルステークス、多くの人が〝あっと驚くテイエムスパーダ!〟と呆然としたはず。私も当然その一人だ。富田暁の逃走劇が見事にハマって、ブービー人気ながらの1着ゴールイン。単勝万馬券と来たもんだ。富田はこの日、特別・重賞3鞍乗って全馬単勝10倍以上の人気薄馬で1着の離れ業! シメがこの単勝万馬券だもの。仮に〝富田暁・命〟の人がいて、単勝をダルマ転がししたら、一体いくら儲かったの? と計算したら気が遠くなった(笑)。

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2着に2番人気の横山典アグリ、3着に5番人気の岩田望スマートクラージュで、3連単で100万円近くの大波乱となった。今年のJRA平地重賞単勝の最高配当は「アイビスサマーダッシュ」の石川オールアットワンスの3920円だと思うが(馬連万馬券当てたのでよく覚えている)、それを大幅に上回った。ちなみに、昨年末の大波乱だったホープフルステークスで勝ったムルザバエフ騎乗ドゥラエレーデだって、9060円で万馬券とはならなかった。そこで、反省である。

ここ10年[7、3、0、0]とパーフェクト連対の物凄さを誇り、全重賞で最も1番人気が堅いはずのこのレースで、少なくとも馬券圏内に入るのは岩より堅いはずの幸ビッグシーザーが、よもやの10着とは…〝競馬に絶対はない〟ことを改めて学んだ次第だ。

どうやら先週の重賞は1番人気受難だったようで、土曜日の紫苑ステークスの松山グランベルナデットは10着、日曜のルメール騎乗インダストリアも7着と、揃いも揃って掲示板にすら載らない大惨敗で轡を並べたのであった。ただ、ルメール大将には朗報もあった。先週の文中で「川田が韓国に遠征してお留守である。そんな鬼の居ぬ間にルメール大将、洗濯ですか? なんてね」と記したが、その通りに土日で6勝を積み上げ(川田は出張前の土曜に1勝のみ)、2着の数の差でリーディングのトップに躍り出た。今週はどうかな。

“映画連想馬券”の本命はブライトジュエリー

ところで、巷では阪神優勝で大盛り上がり。プロ野球ファンとしてご同慶の至り(私は燕党だが)である。で〝野球は阪神、競馬も阪神〟ということで、秋初戦を惨敗した当方は、気を取り直して阪神競馬場メインのローズステークスをチョイス。ここも上位人気濃厚のモレイラ騎乗コンクシェルの取捨が、まずは第一テーマだろう。

今夏は〝マジックマン〟と言われるほどの活躍ができなかったし、この馬自体が阪神2戦2敗だし、逃げ馬が善戦の傾向とはいえ、それは人気薄の無警戒馬のときのこと。人気を背負いマークされるはずのこの馬には、キツい展開になるのでは…との読みである。無視は出来ないが、ヒモの1頭程度という扱いにした。

代わっての本命馬は、昨秋の重賞・アルテミスステークスで〝最強〟リバティアイランドを下した実績を持つ坂井ラヴェルとしたい。阪神JF、桜花賞ではいいところがなかったが、オークス4着は光るものがある。何より坂井が、コンクシェルよりこちらを選んだという点に着目したい。そして、何は無くともご贔屓松山セーヌドゥレーヴ。オークス組からは8着の武豊ソーダズリング。上がり馬からはルメール大将のブレイディヴェーグと川田マラキナイア。

ともに騎手がこのレース好相性だしね。初の右回りでも鮫島駿ブライトジュエリーが侮れない。人気薄ならフォーチュンコードを。鞍上の秋山真は、過去5年で2桁人気馬を2回馬券圏内に押し上げているから、2度あることはサンドピアリス(オールド競馬ファンにはお馴染みのギャグ)? コンクシェルも一応押さえに…。

恒例の〝映画連想馬券〟だが、ブライトジュエリーからジュエル(宝石)を取り、『ナイルの宝石』(85年)を選びたい。前年にヒットした『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84年)のパート2で、マイケル・ダグラス、キャスリーン・ターナーの名コンビはそのまま。今後は舞台を南米からアフリカに移しての第2章となる。ヒロインの作家が〝ナイルの宝石〟と呼ばれる救世主の誘拐事件をめぐっての大冒険が楽しい一席だ。個人的には、パツキン・セクシー女優キャスリーンが、パート1から引き続き魅力的なのが嬉しい。

馬券は、ラヴェル⑦から①②⑤⑩⑭⑮⑰へまず馬連、秋2戦目は少し弱気に(笑い)、ソーダズリング②からも馬連を①⑤⑩⑭⑮⑰へ買う。3連複は②⑦縛りと⑦⑰縛りで前記の馬へ。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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