東京ドーム(C)週刊実話 
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岡田阪神が優勝目前…巨人・原監督は退任!? 新監督には “高橋由伸”が急浮上

早大出身の岡田阪神が18年ぶりの優勝目前となり、来季の巨人監督に慶大出身の高橋由伸前監督の再登板が浮上した。「早慶」ブランド力を活かした迎撃布陣。プロ野球は巨神2強の「2024年体制」に―。


「岡田阪神の〝アレ〟は当分続く。対抗上、次の巨人監督は慶應出身者になるのではないか」


ある球界首脳がこう分析するのは、巨人・原辰徳監督(65)の去就についてだ。読売本社は続投の方針を固めているが、1年前倒しして原政権を幕引きする案が浮上しているという。「阪神人気に加えて来年はパリ五輪があり、巨人のスポンサー獲得が難航」の声が相次いでいるからだ。


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そこで浮上したのが、高橋由伸前監督(48)の再登板という。背景にあるのが、角和夫・阪急阪神ホールディングス会長-岡田彰布監督(65)の、強固な早稲田閥。次期監督も、早大OBの鳥谷敬氏が有力だ。


「慶大出身の由伸巨人なら、伝統のカードに早慶戦のスパイスが加わり球界が盛り上がる。中央大学出身の阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)では、こうはいかない」(スポーツ紙デスク)


喜劇役者・藤山寛美(故人)のような風貌の「そらそうよ」対、ムービースター石原裕次郎のイメージそのままの「慶應ボーイ」。関西地区を除けば、黄色い声援の大半が後者に集まる。


巨人が期待するのが、この「慶應」人気だ。今夏の高校野球で神奈川の慶應高が107年ぶりに優勝し、大学仕込みの華やかな応援が甲子園球場を席巻した。自由な髪型と、自主性を重んじのびのびプレーするスタイル。野球に関心の薄かった女性ファンをも取り込んだ。


これまでも、広島の「カープ女子」、オリックスの「オリ姫」といった女性ファンが低迷を続ける球団を優勝に押し上げた。巨人も「慶女」を味方に付けることで王者復活を狙うのだ。

慶應と早稲田2強で

「もともと巨人は故・正力亨オーナー(初代オーナー正力松太郎の長男)が慶應出身で、歴代監督にも水原茂、藤田元司らのOBがいて、慶應閥も色濃いのです。従来のトランペットと鳴り物の応援が慶女のチアリーダースタイルに変われば、巨人は新たな輝きを取り戻す可能性を秘めています」(巨人担当記者)

首都圏球団のスカウトによれば、今後の大学野球は慶應と早稲田(東京六大学)の2強になるという。大学までストレートで進める慶應は偏差値、野球技術共に優秀な中学球児を高校に集めることができる。「美白王子」丸田湊斗選手を含め、今夏の甲子園優勝メンバーもそっくり大学に進む。


一方、早大は高校野手三羽ガラスといわれる佐々木麟太郎(花巻東)、真鍋慧(広陵)、佐倉侠史朗(九州国際大付)の3選手など、慶應以外の甲子園スターの乱獲を狙う。ブランド力を使った早慶の囲い込みだ。


ドラフトがあるとはいえ、早大、慶大選手の受け入れ先が巨人・阪神が中心になり、戦力が上がる。清原和博氏の長男で慶大3年の正吾選手、次男で慶應高3年の勝児選手もその対象だ。


「これぞ、巨人が目論む球界の『2024年体制』。政権を握る自民党と野党第1党・日本社会党が定着した『55年体制』の野球版だ」(前出・デスク)


経済波及効果の第一人者、関西大の宮本勝浩名誉教授によれば、阪神が18年ぶりにリーグ優勝した場合、経済効果は関西だけで約872億円。当然、全国への波及もあるが、巨人ファンが多い関東では効果が限定されると予測される。


それにも増して、巨人が危惧するのが、ファンの野球離れだ。バスケットボール男子日本代表がパリ五輪出場を決めたワールドカップのカーボベルデ戦(9月2日)の視聴率は22.9%(関東地区)。ポイントガード・河村勇輝の活躍もあり、瞬間最高視聴率は30.2%。フィンランドを破って欧州勢に初めて勝利したことで、国内リーグ(Bリーグ)人気に火が付くのは必至。

退任後は名誉監督に…

ラグビーのフランスW杯も9月8日に開幕した。日本代表は10日のチリ戦を皮切りに、18日にイングランド、29日にサモア、10月8日にアルゼンチンと1次リーグを戦い、史上初の4強入りを目指している。前々回大会では南アフリカ(現世界ランク2位)、前大会ではアイルランド(同1位)を破る大番狂わせを演じ、今大会でもジャイアントキリングが期待される。

サッカーの男子日本代表は10日のドイツ戦で、親善試合ながら強豪ドイツに4対1と圧勝。カタールW杯のドイツ戦勝利がフロックではないことを証明した。続く12日にはベルギーで、トルコとも熱戦を繰り広げた。


それだけではない。9月30日からはパリ五輪予選を兼ねたバレーボール男子のW杯バレーが始まる。こちらは8月のアジア選手権で男子代表が17年以来の優勝。MVPを獲得したイケメン石川祐希の人気が急騰し、最終盤を迎えたプロ野球への影響は避けられない。


長々と他競技の模様を書き連ねたのは、実は「巨人がこの時期を狙っていた」との情報があるからだ。関心がバスケ、ラグビー、サッカーなどに向けば、監督を解任しても混乱は最小限に収めることができる…。


巨人のある有力OBが、こう読み解く。


「退任後の原監督は名誉監督に就き、来季は背広を着て現場を支える。いずれ、ミスターの後を継いで終身名誉監督…でしょう。前回(2018年)は由伸の監督辞任で原さんが三度目の監督に就いたが、今度は逆。阿部では現在の潮流に抗えない。グループ内の解説者で、次の次に備えさせる。巨人十八番の〝グループ内の人事異動〟です」


巨人がクライマックス・シリーズに進出し、日本シリーズに勝ち進めば、話は違ってくるが、来季は「由伸巨人」でV奪回に挑むことになりそうだ。