今週は『セントウルステークス』を取り上げます。
《馬場傾向》
近3年は中京で行われたが、今年は本来の阪神に戻り、開幕週の超絶高速馬場で行われる。
《ペース傾向》
芝1200メートル戦だが、超絶高速馬場ということもあり後半でもそれほどペースが落ちない。過去10年でかなりのハイペースになったのは、重馬場で行われた2018年のみ。ややハイペースが2回、平均ペースが7回で、良馬場時はそこまでペースが速くならない。
【関連】JRA重賞『新潟記念』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」 ほか
《脚質傾向》
阪神で行われた過去10年では、逃げが3勝、先行が3勝、中団が4勝で、差し、追込馬の優勝はゼロ。1着を狙うのであれば、3角7番手以内を狙いたい。また、2着は15年にウリウリが追い込みを決めているが、それ以外は追い込みが届いていない。2着は3角9番手以内を目安に狙いたい。
GⅠ馬の底力で復活も十分あるピクシーナイト
★ビッグシーザー
デビュー3戦目の未勝利戦をレコード勝ちして強さを見せると、そこから4連勝、一気に現3歳世代のトップスプリンターと評価されるようになった。前走の葵ステークスでは1番人気を裏切って3着に敗れたが、休養明けでやや太目、他馬よりも斤量が重かったことも微妙に伸びを欠く原因となった。前走で能力を出し切れていないので疲れは残っていないはず。よって、今回はよい状態で出走してくることになるだろう。この時期は3歳馬がグングン力をつけてくる。また馬場が高速化するほど斤量の影響が大きくなるので3歳馬は有利となりやすい。実際に過去10年で3歳馬が3勝2着2回3着1回と活躍している。
★ピクシーナイト
3歳夏のCBC賞で2着すると、そこから勢いに乗り、セントウルステークスで2着、スプリンターズステークスで優勝と3歳馬の上昇力で一気にGⅠホースとなった。その直後の香港スプリントで落馬事故に巻き込まれて転倒、骨折してから流れが反転してしまい、長期休養から復帰した今春の2戦も13着、8着と苦戦している。確かに着順はよいところがないのだが、前走の京王杯スプリングカップは好位で流れに乗るレース。スピード面は衰えておらず、復調気配を感じさせた。今回は長期休養から3戦目。息持ちはよくなってくるはずだ。GⅠ馬の底力で、ここでの復活も十分ある。
山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式X(旧ツイッター)=@_yamazaki_erika.
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