9月2日のRIZINの記者会見で、6月24日に行われた格闘技イベント『RIZIN.43』ロクク・ダリ戦での元K-1王者・木村“フィリップ”ミノルのドーピング検査の結果が「陽性」だったと発表された。これを受けて、昨年12月26日に行われた『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』木村vs矢地祐介戦の公式結果が「無効試合」に変更された。
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木村は昨年末にK-1を離脱し7年ぶりにRIZINに参戦。ダリ戦後のドーピング検査の結果が陽性となり、2日に謝罪会見を開催した木村は「K-1を離脱してから試合が決まらず、モチベーションが保てないなかで、クレンブテロールというものを使ってしまった」と告白。
RIZIN出場が決まってからは接種していなかったが、当日の尿検査のときに残っていたそうで検査結果は〝陽性〟に。木村は矢地戦はドーピングを接種していた時期の試合であったことを認め、「卑怯な戦い方で矢地選手にも申し訳ないと思っています」と謝罪していた。
会見でRIZINから木村に対し、「6月の試合は無効試合、罰金処分。半年間の出場停止」との処分が科されたのだが…。
「五輪競技のアスリートがドーピング検査に違反した場合、長ければ4年間の出場停止という厳罰が科されるのと比べれば、木村に対する処分は大甘。もしかしたら、復帰戦となれば話題性が高いので、今年のおおみそかの試合出場を見越して半年間の出場停止処分を下したのでは、と言われても仕方がない」(スポーツ紙記者)
“筋肉工場”が10年間も残存する!?
今回の木村の1件について、日本体育大学体育学部教授でボディービルダーのバズーカ岡田(岡田隆)氏は5日、自身のYouTubeチャンネルで言及。
柔道男子日本代表の体力強化部門長をしていたこともある岡田氏だが、「体には核という筋肉を増やすための工場があり、その数は筋トレによって増えていきます。これがドーピングによっても増えていくことが分かっています。増えた工場の効果は、10年は残存するのではないかという計算です」と断言した。
つまり、木村が半年で陰性になったとしても、ドーピングの効果は10年続くというから、対戦相手にとってアンフェアな状態のまま試合が行われることになるというのだ。
「RIZINが抱えていた2つの問題は、反社との関係とドーピング。その1つが解決したと思ったら、ぬか喜びだった。このままなら、誰も木村との対戦を受けないだろう」(格闘業界関係者)
木村は自ら身を退くしかなさそうだ。
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