東京ドーム(C)週刊実話 
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落合博満氏の巨人GM就任が決定!? 10億円のコストカットと原監督の全権剥奪が目的か

3年連続V逸の危機に瀕している巨人。指揮者として17年目の原辰徳監督だが、同一監督で2年連続Bクラスは球団史上初。契約は来季までとされるが、その座は安泰とは言い切れない。そこへきて、あの名監督にして名コストカッターを招集する動きが…。


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元中日監督の落合博満氏(69)が、「GM(ゼネラル・マネジャー)」で巨人復帰との情報が流れている。V逸が決定的となり、巨人は原辰徳監督(65)の全権を剥奪。〝希代のコストカッター〟を招き、総額10億円の年俸縮小を計画。年俸2億円の原監督も50%カットが予想され、新たな火種に…。


2年連続Bクラスは避けたい巨人がこのオフ、球界史上最大のコストカットに取り組む。巨人の選手総年俸は2019年の約52億円が最高だが(1位はソフトバンクの約56億円)、今季は2年連続リーグ優勝中のヤクルトにも抜かれて約40億円の3位に。今オフはさらに10億円を縮小する方針を固めているという。


矢面に立たされているのが、今季で複数年契約が満了する34歳の坂本勇人(年俸6億円)、34歳の丸佳浩(同4.5億円)、そして8億円→6億円→5億円と減額が続く33歳のエース菅野智之の処遇だ(金額は推定)。


今季は入団3年目でレギュラーに定着した身長2メートルの秋広優人(年俸630万円)や、すでに9勝を挙げてローテーションに食い込む同じく3年目の山﨑伊織(同2500万円)など経験の浅い、給料もあまり高くない選手が活躍。そこで巨人は、給与面の抜本的見直しを図ろうとしているのだ。


「まずは坂本、丸、菅野の年俸を50%カット。今季招いた長野久義(1.2億円)、松田宣浩(1.5億円)はコーチ兼任で減俸する案が練られている。しかし、彼らは球界の功労者。無慈悲にポイとはいかない。そこで中日GM時代に〝オレ流〟で8億円のコストカットをやってのけた落合氏にその役を期待しているのだろう」(スポーツ紙デスク)


落合氏は04年から8シーズンにわたって中日監督に就き、リーグ優勝4回、日本シリーズ出場5回、日本一1回。ドラゴンズの黄金期を築いた名将だ。

ナベツネさんの評価

しかし、膨れ上がった選手年俸に頭を抱えた白井文吾オーナー(当時)は、監督退任後の13年オフにGMポストを新設して落合氏を再起用。給与カットの「汚れ役」を託し、選手年俸を圧縮、余剰戦力を粛清した。

「これが実にえげつなかった。最初にチームリーダーの井端弘和(48)を呼び、2.5億円の年俸を88%カットし、3000万円、嫌なら辞めてもらう、と。再交渉には応じず、井端は怒り心頭で退団し、ライバルの巨人に4500万円で移籍した。この先制攻撃で、無条件降伏の流れができた」(中日・OB)


その後も落合GMは「減俸拒否→解雇」を貫き、名球会メンバーの山本昌、谷繁元信、和田一浩らも容赦なく減俸。〝ボス猿〟の山﨑武司に至っては、引退に追い込んだ。


「最高年俸の谷繁に対しては、監督兼任に昇格させ、選手分の4000万円を削って1.9億円にして丸く収めた。さすがに36セーブを挙げた岩瀬仁紀は現状維持だったが、子飼の荒木雅博、森野将彦も活躍したのにアップ額はたったの800万円と500万円。解雇選手は16人。まさに、ドラゴンズの黒歴史だ」(前出・OB)


球団は爆上がりした年俸を、当時の監督である落合氏に尻拭いさせ、元の給与水準に圧縮。そんな構図だが、巨人はこれを参考に「今度は10億円カットを」と期待しているというのだ。


中日での落合GMのコストカットには賛否両論があったものの、〝ナベツネさん〟こと渡邉恒雄・読売新聞本社グループ代表取締役主筆は評価しているという。


「落合氏は自身の意思を一切封印し、白井オーナーの方針に沿って年俸削減を貫徹した。主筆も、その遂行力はプロフェッショナルだと。現役時代こそ自由奔放だったが、背広を着た落合氏は忠君で滅私奉公。嫌われ役になって本社を全力で支えた功労者だ。巨人を暗黒時代から脱出させるには、オレ流も一考に値する」(読売新聞関係者)

ヨシノブの再登板もあり得るか…

原監督に期待するのは、次期政権への土台整備。高額のベテラン選手を整理し、岡本和真や秋広、門脇誠、戸郷翔征、大勢、山﨑などの若手主体のチームに切り替える。自身ができないなら、兼任しているGM職を分離して、落合氏に託すのが手っ取り早く確実との判断だ。

さらに本誌が入手した情報によれば、落合氏がGMに就いた場合、真っ先に手を付けるのは、原監督の年俸削減という。球団との契約は3年で各年2億円。最終年の来季も2億円が約束されている。しかし、「3年連続V逸の責任を取り、50%返上を申し出ることは可能」だと。


監督が真っ先に1億円を返上すれば、立場の危ういベテラン選手たちも大減俸を受け入れざるを得なくなる。同時に、きな臭さも漂い始めた。


巨人指揮官の潮流は、原監督が続投し、来オフに阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチへの禅譲という流れだが、夏の甲子園で神奈川の慶應高校が107年ぶりに優勝したことで、状況に変化が生まれているという。「エンジョイ野球」が評価されたことで、慶大出身の高橋由伸前監督(48)の再登板を期待する声が高まっているのだ。


「ああ見えて、情にもろいのが落合氏。球団の意向に沿って見せしめ的な減俸で退団に追い込んだ井端に対し、内心、気が咎めているはず。どこかで帳尻を合わせたいと。それが今回です」(落合氏の知人)


井端氏は高橋前監督と同い年で、大学野球時代からの親友。ヨシノブ監督時代の巨人では守備・走塁コーチを務め、監督と共に退任したことは周知の事実だ。


「落合氏がGMに就き、これに原監督が反発して辞任申し出となれば、落合氏は淡々とヨシノブ再登板を後押しするはずです。そこには、ヘッド就任が予想される井端氏への報恩も含まれるのです」(同)


スポーツ紙の報道では、契約遵守の巨人は「原監督続投」の流れだが、本社サイドはクライマックス・シリーズ進出を逃した場合は監督交代も想定している。そこに透けるのが、落合氏のGM招聘計画…。


浮上のきっかけを掴めない巨人のベンチ裏が、にわかにざわめき始めた。