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JRA重賞『新潟記念』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『新潟記念』を取り上げます。

《馬場傾向》
新潟芝は野芝100%のコース。野芝は軽いが衝撃吸収性に弱く、開催後半になるにつれて内側から悪化していく。このため夏の2連続開催12日目で実施されるこのレースは、最後の直線では各馬が内を開けて走り、中〜外が伸びる。マイネルファンロンが優勝した一昨年のように、外ラチ沿い強襲が正解という年もある。

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《ペース傾向》
過去10年でハイペースになったことがなく、平均ペースで5回。次点でかなりのスローペースが3回、ややスローペースが2回。

《脚質傾向》
過去10年で逃げ切った馬はゼロ。先行は2勝、中団3勝、差し2勝、追込3勝。逃げは2着が1回あるが、そのうち1頭は出遅れて後方最内から徐々に進出し、最初のコーナー手前で先頭に立ったもの。初角までの距離が948メートルと異様に長いコースだけに、序盤から先頭に立ってしまうと苦しくなってしまうことがとても多い。また外差し馬場の影響もあり、ロングスパートする馬が活躍している。

道悪のこの舞台ならマイネルウィルトス

★マイネルウィルトス
極悪馬場の新潟芝2000メートルで行われた2021年の福島民報杯で大差勝ちした馬。同レースでは序盤は好位直後の最内を追走していたが、そこから徐々に位置を上げ、4角では2列目。直線序盤で中目に誘導すると、他馬が次々と失速していく中で最後までしぶとく粘り通し、結果は2着馬に1.8秒もの差を付けた。

しかし、ただの道悪巧者ではなく、超絶高速馬場の昨年の目黒記念でも中団から早めに動いて2着に善戦している。重馬場の前々走・函館記念でも2着しているように、ベストは道悪だが、ロングスパートが求められるこの舞台は合う。

★サリエラ
キャリア5戦目で前走の目黒記念で3着と上昇一途の素質馬。前走は16番枠から中団外を追走していたが、ペースが上がった3〜4角でも中団外と距離ロスを作る難しい形。さらに直線序盤で外に誘導時、やや窮屈になって外の馬と接触する場面もあった。

この影響もありラスト2Fでは反応がひと息だったが、徐々に伸び始めた外のゼッフィーロに並びかけると、ラスト1Fでは最速の脚で上位2頭に迫った。今回は叩き台の気配が強いが、まだ伸びしろがあり軽視は禁物だ。

★バラジ
3走前の湾岸ステークス(3勝クラス)でOP級の指数を記録して勝利した。同レースでは序盤は好位の外、道中で中目に入れて追走。3角でソルドラードが捲って一気にペースアップしたが、その流れに乗り、4角内目から2列目で直線へ。序盤ですっと伸びて馬群を捌いてリードを奪い、食らいつくレインフロムヘヴンを半馬身差で振り切った。

捲り馬の出現で先行馬に厳しいレースになったが、先行策から押し切ったことは評価できる。前走の目黒記念は2列目の外2番手から見せ場十分の6着。先行型手薄のここで粘り込みを狙う。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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