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大塚家具がドラマ『半沢直樹』便乗失敗でついに沈ヴォツ!

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昨年末、家電量販店最大手のヤマダ電機の傘下に入り、子会社になった老舗家具店の大塚家具が、令和ドラマの最高視聴率32.7%を記録したTBS系『半沢直樹』で、便乗商法に失敗していた。

「7月に大塚久美子社長がSNSで、《ドラマ『半沢直樹』で半沢の自宅に使われている家具も大塚家具オリジナル家具です》とアピールしたのですが、9月11日に発表された5~7月期の決算では、約10億円の赤字。ほぼ効果はありませんでした」(経済ジャーナリスト)

大塚家具は「久美子社長の退任なくして再建は望めない」といわれながらも、彼女が社長を続投するという条件で、昨年末にヤマダ電機の傘下に入った。

「久美子社長が、その座に就いていられるタイムリミットは、2021年の4月決算期といわれています。そのため、ヤマダ電機の大型店舗をリニューアルし、コラボレーションコーナーを設置。新CMや折込チラシも配布して巻き返しを図りましたが、改革も裏目に出ることの方が多かった」(大塚家具関係者)

「金をかけずに完全子会社にできる」

ところが、新型コロナウイルスの感染拡大による店舗休業や時短営業、外出自粛なども影響して、今年4月までの16カ月間の変則決算では、損益が77億円余りの赤字。4期連続の最終赤字となり、営業キャッシュ・フローがマイナスになった。

「結果、7月末に有価証券報告書を提出後、2年間のジャスダック上場廃止の猶予期間に入りました」(流通アナリスト)

7月30日付で、大塚家具にヤマダ電機から役員3人が送り込まれた上、さらにヤマダ電機の三嶋恒夫社長が、大塚家具の会長に就任した。

「久美子社長は続投しますが、三嶋会長は〝再建請負人〟と呼ばれていますからね。大塚家具が上場廃止になれば、TOB(株式公開買い付け)も必要なく、金をかけずにヤマダ電機の完全子会社にできますよ」(同・アナリスト)

空前の半沢人気にも乗れなかった大塚家具。黒字化の見通しが全く立たないことから、また一歩〝ヤマダ家具〟の看板に変わる日が近づいた?

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