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JRA重賞『キーンランドカップ』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web 

先週の北九州記念を勝ったのは、文中で「相性の良いCBC賞経由組から、勝った団野ジャスパークローネ」と推奨した通りの快勝だったし、〝映画連想馬券〟でもこの馬を取り上げたし…と、ここまでは「エヘン!」と威張れるのだが、その後がどうしても声が小さくなっってしまうネ。

何しろ2着が、文中で「逆に嫌いたいのは、初1200メートルの鮫島駿ママコチャ。どうもこういう〝初挑戦〟は徒労に終わるという先入観がある」と書いた馬に好走されては、お手上げでゴザイマス。皆さん、先入観を経験値と誤解して推し進めると痛い目に遭いますよ、という教訓です、と経験者は語るネ。3着はご贔屓・坂井が乗りながら無視してしまったストーンリッジでは、こちらも言い訳が立たない。

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ご贔屓騎手でいえば、同日開催だった〝スーパーGⅡ〟と呼ばれる札幌記念を快勝した川田プログノーシスである。もちろん買っていたのだが、2着横山和トップナイフはヌケだもの。唯一の3歳馬じゃん、と後から言われてもなあ。過去10年で馬券にからんだハープスターやソダシなどと同格か、とは思えんし。

武豊ジャックドールがあれほど凡走するとも思わなかった。前出の川田は、ライバルのルメール大将との差をキープしたまま絶好調のようだ。はてさて、今週はどうなる?

早いもので8月の競馬も今週で終わり。でも、相変わらず暑すぎる。〝地球温暖化〟から〝地球沸騰化〟あるいは〝地球灼熱化〟の世界だもの。今後も毎年、毎年こんな暑さなんだろうなあ、と思うとウンザリするが、夏競馬も続くよ、どこまでよ。今週は机上とはいえ日本縦断だ。九州から札幌へ、南から北へ。お笑いのチャーリー浜なら「あっ、忙し! 忙し!」というところだろう。途中の新潟の2歳ステークスをスキップし、札幌に着地。キーンランドカップと参ろう。

〝夏は牝馬〟のイメージ通り、まず牝馬をチェック。16頭中6頭が牝馬だが、抜擢したのは、前走の函館スプリントステークスの勝ちっぷりが良かった横山武キミワクイーン。そのレースで3着となったが、地力は上位の鮫島駿トウシンマカオが牡馬だけど、今度は逆転の目もありで、2番手に推挙する。今週はボックス馬券をヤメて、2頭軸で勝負したい。タテ目となったら仕方がない。

“映画連想馬券”の本命はキミワクイーン

ヒモは同レース2着の西村淳ジュビリーヘッド。〝短距離王国〟安田隆厩舎の馬でもあるし、期待したい。あとは札幌の前走で勝ち上がった牝馬の松岡シナモンスティック。モレイラに乗り替わるが、馬の勢いを信じてジュバルツカイザー。〝前走が北海道で好走の馬〟をキーワードに注目したらこうなった。休養明けの別路線組では、ご贔屓・松山が乗り続けるウインマーベル。

実績十分の牝馬では、狙いは次走のスプリンターズステークスのような気もするが、の浜中ナムラクレアあたりまでか。出走唯一のGⅠ馬である丸田ナランフレグだが、復活の兆し…はどうなんだろう。もう7歳馬だしなあ。

“時事ネタ”で言えば、107年ぶりに夏の甲子園優勝で沸く慶応の丸田選手が大活躍しただけに、丸田騎手も…というのはいくらなんでもデキすぎだろう。来たりして(怖)。〝天才〟武豊が乗るゾンニッヒも鞍上人気になりそうだし、ここは敢えて切ってしまおう。

恒例の〝映画連想馬券〟だが、キミワクイーンの〝キミ〟から、『まともじゃないのは君も一緒』(21年)の〝君〟を強引に結びつけてみた。監督・前田弘二、脚本・高田亮のコンビには、今秋『こいびとのみつけかた』(10月27日公開)も控える売れっ子で、この手の変種の男女コメディーに才を発揮しているようだ。

主演は現在『転職の魔王様』が放映中の成田凌とNHK朝ドラ『おかえりモネ』の清原果耶で、成田は周囲を煙に撒くのが天下一品の〝屁理屈男〟を演じ、一方、清原は知ったかぶりの〝説教女子〟に扮する。互いに欠陥人間のこの2人の掛け合いは高度な漫才のようで、私は試写室で腹を抱えて笑ってしまった。こういうことは珍しい。他の鑑賞者からも笑いが多発したのだから、間違いない!

馬券は④から⑤⑧⑨⑫⑭⑯へ馬連&3連複。あと⑫から⑤⑧⑨⑭⑯へ馬連&3連複も。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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