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“ミスタータイガース”掛布雅之氏が巨人入閣!? 巨人挽回策はもはやこれしかない…

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東京ドーム(C)週刊実話 

Bクラスで苦しむ巨人が「打倒・岡田阪神」を果たすべく、〝禁じ手〟とも言える大胆な切り返し戦略に乗り出そうとしている。それが「ミスタータイガース」の巨人入閣。追い詰められた伝統野球のプライドを捨てた挽回策で、よもやの大逆転なるか?

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来季、読売ジャイアンツに「ミスタータイガース」こと掛布雅之氏の入閣が浮上した。「ストップ・ザ・岡田阪神」が狙いだが、根回ししているのが、掛布氏と千葉・習志野高の同級生で阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチの父親・東司氏。原辰徳監督続投の流れを作り、論功行賞で来オフに監督禅譲…。〝阿部パパ〟がキングメーカーに!

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阪神が106試合目で優勝マジック29を点灯させ、岡田彰布監督が掲げる2005年以来のアレ(優勝)のカウントダウンが始まった。

一方、巨人は広島、DeNAに次ぐ4位8月21日時点)。このまま同じ監督で2年連続Bクラスとなれば、球団史上初。任期をあと1年残すとはいえ、原辰徳監督(65)の去就が騒がしくなっている。

そうなれば、跡目継承が有力だった阿部慎之助ヘッド(44)の立場も微妙になってくる。そこで浮上した執行部の切り返し策が、阪神の戦力をよく知る掛布雅之氏(68)の一本釣り。打撃コーチでの招聘だ。

「来季の優勝、覇権奪回を目指す上で、最優先課題がタイガース対策です。それには掛布氏の獲得が一番。巨神のライバル関係を考えれば禁じ手には違いないが、15年ぶりに再登板した岡田監督がこのまま優勝を果たせば、任期の2年どころか、長期政権は必至。掛布氏の阪神監督就任は永久にありません。猛虎が復活した今なら虎ファンの反発も少なく、千載一遇のチャンスです」(巨人OBの解説者)

「球界全体の盛り上げを考え、大局的な見地でヘッドハンティングが必要」――。発案者は、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(87)という。

千葉をルーツに結ばれた強い絆

早々に「タイガース黄金時代」という目の上のたんこぶを取り除きたい巨人の願いと、日の当たる場所へのルートを塞がれて視界が霞む掛布氏救援の思いが合致。そこに、ポスト原監督を目指す阿部父子の戦略も加わり、計画は着々と進んでいる。

現在も阪神球団の親会社・阪神電気鉄道が新設した特別職「HANSHIN LEGEND TELLER」(阪神レジェンド・テラー)を務める掛布氏だが、出身は長嶋氏と同じ千葉県。少年時代から「ミスター」を崇拝し、自身の結婚式に招待してスピーチしてもらったほどの仲だ。

阿部ヘッドの父・東司さんは、掛布氏と習志野高の同級生で、クリーンアップを組んで1972年夏の甲子園に共に出場。中央大学から電電東京(現NTT東日本)に進み、その後、浦安市で東建設を起業。実業家に転身した今なお、良好な関係が続いている。

掛布氏は慎之助を幼少時から可愛がり、野球を教えてもいる。東司さんも野球を指導するなか、要所要所で「掛布はこうだった」とアドバイスしたと述懐する。

「千葉県をルーツとする長嶋氏、掛布氏、阿部パパ、慎之助は、特別な強い絆で結ばれています。しかも今回の話は球団マターではなく、高校の同級生で巨人ヘッドの息子の父親というスタンスで根回ししています。過去にも長嶋監督(当時)から打撃コーチの誘いがありましたが、今回は民間主導で状況が違うのです。可能性は十分にあります」(同)

お盆を終えても巨人に好転の兆しはなく、原監督の進退は依然、混沌としたまま。V逸でもクライマックス・シリーズ進出を果たせば続投の可能性を残すが、辞任を申し出ることも予想され、予断を許さない。

その場合、後任候補は阿部ヘッド、高橋由伸前監督(48)、〝ゴジラ〟松井秀喜氏(49)、桑田真澄ファーム総監督(55)の4人。平時なら阿部ヘッド昇格だろうが、3年連続V逸なら連座の可能性も孕む。松井氏は、一貫して監督要請を固辞。そうなると、高橋氏と桑田氏の争いとなる。

劣勢に立つ「原監督→阿部ヘッド」陣営の巻き返し策が、阿部パパを介在した親友「掛布氏招聘」なのだ。

「この乾坤一擲の策で原監督続投の流れを作り、見返りに慎之助に監督を禅譲する。それが、阿部パパの心の内だろう。原監督としても、後任が慎之助なら退任後も影響力を残せる。監督の人事権は読売本社にあるが、現状では実質、阿部パパがキングメーカーです」(スポーツ紙デスク)

佳境を迎えるコーチ布陣の選考

ここに来て阿部パパは、原巨人の宣伝塔を買って出ている大久保博元打撃チーフコーチ(56)のYouTubeチャンネルに、頻繁に出演。自身の生い立ちや球歴、掛布氏と阿部家の親密な関係などを伝えている。

大久保コーチは現役時代から、後輩捕手の阿部ヘッドおよび阿部パパと交流が深い。その意味でゲストに招いても何らおかしくないが、気になるのがタイミング。来季の監督、コーチ布陣の選考が水面下で佳境を迎えている時期だからだ。

「これまで影の存在だった阿部パパをYouTubeを通じて表舞台に出し、同級生だった掛布氏の巨人入閣の反応を探っているのでしょう。シーズン中だから当然、原監督の許可がいります。つまり何もかも計算ずく。この先制攻撃で由伸、桑田の目は大きく後退となります」(巨人担当記者)

来季、掛布氏が巨人の打撃コーチに就いても、大久保コーチとのコンビなら円滑に機能する。阿部ヘッドが監督に昇格したらその後任に掛布氏が就き、阿部巨人の後ろ盾に。貢献した大久保も重用される。

現カープ監督の新井貴浩氏が阪神での現役時代、後ろ盾になって支えたのが掛布氏。昨オフ、将来の巨人の監督候補でもある長野久義が無償トレードで巨人に復帰したが、これを取り持ったのは「掛布氏-新井監督」ラインとの情報もある。

掛布氏の巨人接近は、降って湧いた話ではない。建設業を生業とする阿部パパが「慎之助監督」誕生へ向け、土台の整備を進める延長線上にあるのだ。

原監督にとって、ありがたい救世主となるか?

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