エンタメ

JRA重賞『新潟2歳ステークス』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『新潟2歳ステークス』を取り上げます。

《馬場傾向》
新潟芝は中央競馬では唯一、野芝100%のコース。野芝は軽いが、衝撃吸収性に弱く、開催後半になるにつれて内側から悪化していく。このため夏の2連続開催の10日目で実施されるこのレースは、各馬が内を開けて走り、最後の直線では内よりも中〜外が伸びる。

《ペース傾向》
過去10年でかなりのスローペースが6回、次点はややスローペースが3回、平均ペースが1回。2歳戦らしく、ハイペースになったことは1回もない。基本的には、最後の直線での決め手勝負になる可能性が高い。

【関連】JRA重賞『札幌記念』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」 ほか

《脚質傾向》
過去10年で追込馬が5勝、差し馬が1勝。2着も追込馬が2回、差し馬が4回。外差し馬場の影響もあり、末脚を活かす馬が有利となっている。

非凡な瞬発力の持ち主のヒヒーン

★ルージュスタニング
中京芝1600メートルの新馬戦の勝ち馬。同レースでは好スタートを切ったが、前を主張する馬たちを行かせて、好位の外3番手を追走。最後の直線ではラスト1F手前で抜け出し、最後までしっかり脚を伸ばして快勝した。ラスト2F11秒6-11秒4。最後まで加速しながら勝利したことは価値が高い。折り合いもスムーズで、優等生の競馬ぶりだった。また好馬体で軽快なフットワークからも、さらなる上昇が見込める。

★ヒヒーン
阪神芝1600メートルの新馬戦の勝ち馬。同レースでは五分のスタートだったが、内からハナを主張したカルミナブラーナを見ながら上がり、道中は2番手を追走。最後の直線では余裕のある走りで、ラスト1F手前で先頭に立ったところでゴーサインを出されると、多少苦しくなったのかフラつく場面があったが、さらに伸びて後続馬を完封した。ラスト2Fは11秒2-11秒3とほぼ減速せず。

2歳6月時点ではかなり優秀な数字と評価できる。また、前週にテラメリタが勝った新馬戦と走破タイムや道中の通過タイムがそっくり。馬場状態はこちらのほうがよかったので、走破タイムなどは同等な評価ができないが、ラスト2Fの数字は本馬のほうが優秀。非凡な瞬発力の持ち主と言える。

★ヴァンヴィーヴ
新馬戦は出遅れて後方から終始外を回るロスの大きい競馬だったが、最後の直線では外からよく伸びて3着と、光る内容だった。前走も伸び上がるようなスタートだったが、距離が1800メートルに延びたこともあり、前からは離されずに追走。後方外から向正面で位置を押し上げ、3〜4角の外から進出開始。4角で先頭列に並びかけ、直線序盤で先頭に立つと、そこからも伸び続け、2着馬に5馬身差で完勝した。

ラスト2Fは11秒9-12秒8。着差の割に指数は高いものとはならず、2着以下馬があまり走らなかったという評価になるが、デビューから2戦続けて上がり3Fタイム最速を記録と、底を見せていない。キャリアを積んだ強みに期待する。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

あわせて読みたい