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食品値上げが止まらない!猛暑や豪雨の影響で野菜不作…価格高騰はどこまで続く!?

(画像)Maneerat Shotiyanpitak / Shutterstock.com

8月の食品値上げは、パック牛乳など1102品目で、前年8月の2516品目から約1400品目減となり、値上げラッシュに一息ついた感があった。しかし、記録的な猛暑や豪雨で農作物に影響が出ており、生乳不足にも陥っている。


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今年8月は〝野菜は大豊作〟と予想されていたが、全国各地で台風や線状降水帯による大雨と連日の猛暑で、野菜や果樹の一部で生育の遅れや着色不良が確認されている。水稲は、暑さ続きで実が割れる〝胴割れ米〟が発生しかねない危機に瀕しているという。

「ガソリンなどの燃料高騰で輸送コストがかさみ、野菜の価格が高騰しています。北海道札幌市では長ネギが約1.6倍、ホウレンソウは約1.3倍も高くなっている。茨城県では、ゲリラ豪雨で3割くらいのキャベツがダメになった農家もある。山形県では最上地域のニラやアスパラガスが猛暑による高温と乾燥で、生育や収穫量が停滞しているほか、葉っぱの色の変色が確認されていますよ」(東京・豊洲市場青果棟仲卸業者)

スーパーの棚からバターが消える!?

果物の桃やリンゴは、暑さや少雨で土壌中の水分が不足すると、果実が十分に肥大しない恐れがあり、品質低下が危惧されている。

「スーパーでは、お盆前から野菜が品薄になっていました。お盆明けは、さらに入荷不足になって価格も高騰するでしょう」(同)

牛乳の原料となる生乳の価格が8月から1キログラム当たり10円アップされたことから、乳製品の値上げも目立つ。明治は8月出荷分から23品目を約1~11%、江崎グリコは乳製品など合わせて82品目で最大18%の値上げに踏み切った。

「その矢先に猛暑で生乳不足に陥ったんです、元来、牛は暑さに弱く、毎年、夏になると夏バテで搾乳量が減るのが通例。今夏は40度近い暑さが連日続いている。輪をかけて生乳不足になり、すでに中国地方では生乳制限が出ています。生乳不足の対処はバター調整に委ねられますから、10月以降はバターが不足してスーパーやコンビニの棚から消えるかもしれません」(大手乳業メーカー幹部)

物価高は、まだまだ続く。

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