
ゼレンスキー暗殺計画失敗…プーチン大統領が操る“女スパイ”の全貌
ウクライナから反転攻勢を受ける一方、国内では民間軍事会社『ワグネル』による武装反乱の余波が収まらないロシアでは、プーチン大統領の足元が揺らいでいる。そんな中、孤立を深める大統領は情報収集を強化しており、諜報機関で育成されたエリート工作員や草の根のスパイが世界各地で暗躍しているという。
ウクライナの情報機関である保安局(SBU)は8月7日、南部の港湾都市ミコライウで女スパイを拘束したと発表した。女スパイは、ロシアによるゼレンスキー大統領の暗殺計画に関与した疑いが持たれている。
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6月6日、ウクライナ南部のヘルソン州でカホフカ水力発電所の巨大ダムが決壊し、隣接するミコライウ州でも深刻な水害が発生した。この事案について、ウクライナ側はロシア軍がダムに爆発物を仕掛けたとみている。
ミコライウ州はロシアの砲撃による被害も大きく、ゼレンスキー氏は水害の発生直後と7月末の2回にわたり、状況を視察するため同州を訪れていた。
SBUによると、女スパイはゼレンスキー氏の視察を前に、立ち寄り先や移動ルートなどの情報を収集したほか、ウクライナ軍の電子戦システムや弾薬保管庫の場所などの情報をロシア側に渡そうとしていた。
ロシア軍は当時、この情報を基にミコライウ州への大規模な空爆を計画し、ゼレンスキー氏の殺害を狙っていたが、同氏の訪問前にSBUが計画を察知。警備強化などの対策を講じて、難を逃れたとしている。
世界各地で活動していた女スパイ
プーチン大統領は昨年2月の侵攻当初、特殊部隊を使ってウクライナの首都キーウを急襲し、ゼレンスキー氏の暗殺を試みたとされる。だが、この計画は失敗に終わり、ウクライナにとどまったゼレンスキー氏が徹底抗戦をアピールしたことで、支援に消極的だった西側諸国も動いた。「ゼレンスキー氏が健在で世界各国を飛び回っていることが、プーチン氏にとっては大きな誤算となっている。ロシア軍はたびたびドローン攻撃などでゼレンスキー氏の命を狙ってきたが、最近はウクライナの親ロシア派が多い地域の住民を教育し、情報を得る作戦に出たようだ」(軍事ジャーナリスト)
今回、現行犯逮捕された女スパイは、ウクライナ南部のオチャキウに居住しており、ロシア側に寝返ったとみられる。ただ、この逮捕劇で露呈したのは氷山の一角で、ウクライナでは数多くの草の根スパイが暗躍し、情報をロシア側に流しているとの見方が根強い。
プーチン政権では平時から女スパイが、世界各地で諜報や工作活動を行ってきたことが分かっている。
2018年7月にはアメリカで、ロシア連邦保安庁(FSB)と関係のある当時29歳のマリア・ブティナが逮捕され、その後、禁錮18カ月の実刑判決を受けた。彼女は全米ライフル協会を通じて米政界に食い込み、当時の与党だった共和党の関係者を〝情を交わす〟ことで手なずけ、巧みに操っていたといわれる。
19年に国外退去処分を受けたブティナは、その名声を利用して21年に統一ロシア党のキーロフ州を代表する国会議員になった。ウクライナ侵攻に際しては「親プーチン派」として、熱烈に支持を表明している。
最も有名なロシアの女スパイといえば、アンナ・チャップマンだろう。父親は元ソ連国家保安委員会(KGB)のエリートで、自身はイギリスの航空会社や金融会社で働いた後、10年にアメリカへ渡った。表の顔はベンチャー企業の美人社長だったが、ロシア対外情報庁(SVR)のスパイとして、アメリカの核弾頭開発計画の情報を収集するのが本当の仕事だった。
スパイ網が機能していない!?
映画のような展開はまだ続く。アメリカ連邦捜査局(FBI)に逮捕されたチャップマンは、スパイ交換でロシアに帰国すると、英雄扱いされて人気者となり、テレビ司会者として活躍。もともと頭脳明晰であったことから、銀行の取締役にも就任した。プーチン氏は、なぜスパイを重用するのか。
「ワグネルの反乱ではロシア軍の将官を含め、首謀者のプリゴジン氏への賛同者が少なくなかった。この事実からも分かるように、プーチン氏は軍を完全に掌握できておらず、対抗勢力として諜報機関を重視している。大統領自身がFSBの前身であるKGB出身であることから、スパイによる諜報や工作活動は勝手知ったるものなのです」(大手紙外信デスク)
とはいえ、ゼレンスキー氏の暗殺計画が何度も失敗しているように、プーチン氏のスパイ網が十分に機能しているとは言い難い。
「ウクライナへの侵攻直後、西側諸国のロシア大使館に駐在していた外交官が帰国させられた。その中には多くの諜報関係者が含まれていたとみられ、国際的なスパイ網が寸断されたといわれる。しかし、後がないプーチン氏としては、FSBなどにすがるしかないのが実情です」(前出・軍事ジャーナリスト)
ゼレンスキー氏が5月に開催されたG7広島サミット(主要7カ国首脳会議)をはじめ、世界各国を飛び回って支援を訴えているのとは対照的に、プーチン氏は戦争犯罪の疑いで国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ており、外遊もままならない。国際関係も中国頼みという体たらくだ。
ウクライナ侵攻から間もなく1年半を迎えるロシアだが、プーチン氏は日に日に追い込まれている。
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