監督・脚本/タラ・ウッド
出演/ゾーイ・ベル、ブルース・ダーン、ロバート・フォスター、ジェイミー・フォックス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェニファー・ジェイソン・リー、ダイアン・クルーガー、ルーシー・リュー、マイケル・マドセン、イーライ・ロス、ティム・ロス、カート・ラッセル、クリストフ・ヴァルツ
配給/ショウゲート
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皆さんは、見に行く映画をどのように決めてますか? もちろん、このコーナーでやくみつるさんと私が紹介した作品を選んでくれたらすごくうれしいですが、「予告編が面白そう」とか「主演が好き」などで決める人が多いと思います。また、自分のことを〝映画好き〟、〝映画通〟と自負する方は特に、監督で見に行くでしょうね。
映画を10本撮ったら引退することを公言しているクエンティン・タランティーノ監督。だんだん、そこに近づく中、彼のドキュメンタリーがやっとできました。1992年の『レザボア・ドッグス』でインパクトのあるデビューをしてから、作品の度に注目されてきたタランティーノ監督。バイオレンスをスタイリッシュに描く彼の作風は、一目で分かりますよね。
今までなぜドキュメンタリーが作られなかったのか? それは本人が断っていたから。でも今回、彼と仕事をした経験のあるスターたちが、タランティーノ作品の裏話をしてくれています。
撮影現場でタランティーノ監督が指示してる所などはもちろん映りますが、本人のインタビューコメントはありません。監督のことを信頼する周りの〝ファミリー〟は彼のことをどう話すのか、めちゃくちゃなこともやるし、役者を信頼するあまり、さまざまなハプニングも起こります。
ドキュメンタリー作品で充実した夏に
私はタランティーノ監督の作品をすべて見てます。正直言ってついていけなかったものもありましたが、このドキュメンタリーを見るともう一度、最初から全部見たくなります。タランティーノ監督の映画作りへのこだわりは半端ない。撮影中は、早く終わらせようという考えは一切なく、テイクが良くても100%納得するまでもうワンテイク! なぜかって? だって映画作りが心底好きだから! と現場でみんなが唱える。この瞬間が大好き。
私は『デス・プルーフinグラインドハウス』が好きで、スタントマンに対する愛もすごく感じます。女性を強く描くのも一つのタランティーノ監督らしさ。
『パルプ・フィクション』『キル・ビル』などなど、有名なシーンは知っていても、全編は見たことない方も多いと思います。このドキュメンタリーを見てから彼が作ってきたものを見ると、充実した夏を過ごせるのでは? 人の人生とパッションは何よりも見ているこっちの力にもなります!
LiLiCo
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
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