まさに、〝毒親〟とはこのことか。13歳未満の実の娘にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつと児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪に問われた被告の男(50)に対する判決公判が8月7日、横浜地裁川崎支部で行われた。児島章朋裁判長は、被告に懲役4年の実刑判決を言い渡した。
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起訴状によると、被告は21年7月に自宅に呼び寄せた娘に性行為を強要し、その様子を携帯電話のカメラで撮影。また、22年10月にもわいせつ行為に及び、同様の撮影を行ったのだ。
法曹記者が言う。
「男は犯行前から妻と別居中だったが、妻と一緒に暮らす娘と会うために彼女の立ち寄り先で待ち伏せするようになった。そして20年10月から22年10月には娘を別居先の自宅へ連れ帰り、性行為を含むわいせつ行為を13回、その行為を動画と画像で81回も撮影したのです」
“娘の求めに応じた”と主張
もっとも、男は公判で「娘の求めに応じてしまった。わいせつな気持ちはなかった」などと主張。被告の弁護士も「被害者の供述は信用性に欠ける」として、執行猶予付きの判決を求めていたのである。
「だが、公判では被害者が一貫して無理やり強要されていたこと、いつも待ち伏せされ、母親に性被害を内緒にするよう言い含められていたことなどを訴えた。ちなみに事件の端緒は、22年10月に娘から被害を打ち明けられた母親が警察に相談したことで、被害が明るみに出たのです」(同)
裁判長は、被害者の供述は証拠と整合しており信用できるとした一方、被告の「娘の求めに応じた」とする主張を「非常識な弁解」と退けた。その上で「心情を無視して性的自由を踏みにじった犯行で、実刑が相当」と結論づけたが、世の中には実娘に卑劣な性暴力を働く父親も存在するのだ。
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