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阪神タイガース改革構想“劇薬”落合博満氏GM投入で大ナタか

阪神タイガース 応援風景
(C)週刊実話Web

阪神が親会社・阪急電鉄主導のチーム改革に乗り出した。揚塩健治球団社長を解任したのに続き、中日GM時代に稀代のコストカッターとして豪腕を振るった〝劇薬〟落合博満氏をGMとしてに招請。ついにトラ改革に本腰を入れる――。

コロナ対策で失敗を繰り返す阪神に対し、業を煮やした親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)が、締まりのないチーム体質改善にメスを入れた。

阪神の揚塩健治球団社長は10月9日、西宮市の球団で「二度にわたって球界全体にご迷惑をかけた事実は否めません。いろいろな混乱を招いた球団内の最終的な責任者は私。私なりのけじめのつけ方」と、今季限りでの辞任を表明。実質上の解任で、藤原崇起オーナーを飛び越し、その上の阪神阪急HDの角和夫CEOの「信頼を取り戻すには、きっちりとけじめをつけなければいけない」という最高首脳の発言が背景にあった。

阪急電鉄と阪神電鉄は2006年に経営統合し、阪急阪神HDを設立。以来、阪急出身者が主要ポストを占め、阪急が阪神の実質、親会社になっていた。しかし、ブランド力の高いタイガースの運営に関しては阪神電鉄に全権を委ねてきたのだが、阪神阪急HDが初めて人事に介入し、阪神球団に衝撃が走っている。

広岡達朗氏「阪神が来季優勝するにはGM職が不可欠」

「ペナントレースが残り20数試合となった今、ベンチ裏でしきりに囁かれているのが、元中日監督・落合博満氏の名前です。タイガースの球団幹部はメディアの取材に『ないない、落合監督は絶対ありえない』と否定し、矢野燿大監督続投を示唆していますが、ここに大きな勘違いがあります。阪急阪神HDがメスを入れようとしているのは、現場ではなくフロント。それも抜本的な改革を求めています。落合氏を取締役待遇のGMに招き、ぬるま湯にどっぷり漬かっている阪神電鉄出身の球団幹部や虎OBを一掃させる考えなのです」(ベテラン阪神担当記者)

阪神は2015年9月、中村勝広GM(当時)がシーズン遠征中に都内の宿舎ホテルで心不全で急死して以来、GM職は不在となっている。しかし、コロナが絡んだ不祥事の反省から、これを見直し、かつて臨時コーチを務めた広岡達朗氏の「Vから遠ざかっている阪神が来季優勝するには、プロ野球経験者のGM職が不可欠」との進言を受け再転換。そこで狙いを定めているのが落合氏なのだという。

「落合氏といえば、中日監督時代に8年でリーグ優勝4回、日本一1回の名監督だが、親会社がそれ以上に評価しているのがGMに転じてからの豪腕。12年の契約更改交渉では総額8億円もの選手年俸削減を保留者ゼロでやってのけた。球団にとって、これは優勝に勝るとも劣らない大きな功績」(スポーツ紙デスク)