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JRA重賞『関屋記念』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web

2週続けて重賞大穴ゲットが、すんなり出来るほど競馬は易しくない! なんて、競馬ファン歴半世紀の者にとって先刻承知之助なのだが、改めて学び直した先週のレパードステークスであった。久々に快哉を叫んだ先々週に続いて〝もう一丁!〟と勇躍挑んだものの、1着の岩田望ライオットガールを蹴飛ばして討ち死。

でもなぁ~、2着の戸崎オメガギネスは5頭ボックスで買ったし、3着の秋山真ルクスフロンティアも穴馬の1頭に入れていた…というのも弁明のための弁明のようなもの。見苦しいぞ、アキモト。秋本といえば、贈収賄疑惑の国会議員の名も同じだったな。評判悪くてスミマセン。

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文中で唱えていた〝騎手作戦〟は、川田ミスティックロアがブービー、松山クールミラボーが10着だもの。当然ながら「ミスティックロアとリバートゥルーとの〝ミスティック〟〝リバー〟馬券」なんて、夢のまた夢。

さらには坂井ソッコータルマカが12着と、わがご贔屓騎手の馬はすべて二桁着順の情けなさ。私も同じく情けない。その川田は土日で6勝と大暴れし、首位争いでルメールを抜き返し3勝差まで付けた。そんな驚異の連対率を誇った先週、肝心のこの重賞で凡走とは…物事はうまく行かんなぁ~。ライバルのルメール大将は、何とこの土日1勝もできずのボウズ。珍しいこともあるもんだ。

思い返すに、先週の文中でズバリだったのは「初ダートでも人気になりそうな田辺パクスオトマニカ(結局、6番人気)は蹴る。ついでに言えば、同日の札幌・エルムステークスで人気必至のルメール騎乗のオーソリティ(3番人気)も(同様に)蹴る」と、彼らの〝二刀流挑戦〟を一笑に付したこと。

案の定、前者はペケ、後者も12着の大凡走。でも、どっちもわが馬券は的中に至らずというお粗末。田辺といえば、お手馬で見事昨秋の菊花賞を勝ったアスクビクターモアが、何と熱中症で急死…とは、現役一級競走馬では前例がないそうだ。先日の『相馬野馬追』でも2頭が暑さで死んだし、国連事務総長の言うように、温暖化を通り越して〝地球沸騰化〟を実感する。お互い、暑さには気を付けて、競馬を楽しみましょう!

“映画連想馬券”の本命はララクリスティーヌ

というわけで、今週も新潟にこだわって、関屋記念にロックオン! 本来なら本命は、前走で中京記念を制したセルバーグで迷わず、なんだけど、鞍上が乗り慣れた松山じゃなく、吉田豊にスイッチなのがなぁ。そのご贔屓・松山は同日の小倉でマリアエレーナに乗るという。こちらも本命馬だし、仕方がないか。

そこで〝夏は牝馬〟の競馬格言を胸に、4、5歳牝馬を中心視する。まず菅原明ララクリスティーヌ。前走はGⅠヴィクトリアマイルだけに14着も諦めが付く。GⅢなら前々走の京都牝馬ステークス勝ちもあるし、ここで引けは取るまい。相手筆頭は、新潟走る津村アナザーリリック。中京記念2着があるデムーロのディヴィーナ、重賞でも通用するはずの戸崎アヴェラーレ。

牡馬勢では浜中メイショウシンタケ。加えて、アスクビクターモアの弔いに田辺サクラトゥジュールが頑張るかも。一応、吉田豊セルバーグも少し絡めよう。

逆に、ダートから芝への丸山コンシリエーレは、先週の〝重賞で二刀流初挑戦は無理〟という教訓を今週も生かして無視する。人気の一角か、の三浦ビューティフルデイは新潟不得手と見て消し。内田ロータスランドも6歳牝馬では分が悪くスルーすることに。

さて〝映画連想馬券〟だが、ララクリスティーヌから『クリスティーン』(83年)を。『遊星からの物体X』(82年)などのホラー映画の鬼才ジョン・カーペンター監督による異色作で、意志を持つ車〝クリスティーン〟が、己の美と自尊心を傷つける人間を次々と葬ってゆくスティーブン・キング原作のサイコ・スリラー。

『激突!』(71年)など車が意志を持つ作品は何本かあるが、こちらは血のように真っ赤なグラマラスボディーを持つ58年型プリムスを〝誇り高き女〟として命を吹き込んだところが斬新といえる。カーペンター監督のフェチ心もビンビン感じる。学園青春ドラマの一面もあるのだが、主人公が学園一の美女を乗せると、〝クリスティーン〟が激しく嫉妬するあたりがサイコー!

馬券は①②⑧⑪⑮ボックスの馬連&3連複。あと馬連で①、⑧、⑮から⑤、⑬へ馬連。①⑧、①⑮、⑧⑮縛りで⑤、⑬へ3連複も。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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