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JRA重賞『エルムステークス』(GⅢ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『エルムステークス』を取り上げます。

《馬場傾向》
札幌のダートは標準的な時計の出方で、雨が降れば軽くなる。コースもほぼ平坦で、あまり癖がない。

《ペース傾向》
過去10年で平均ペースが圧倒的で7回、ややスローペースが1回、ややハイペースが1回。稍重発表の超高速ダートで行われた2019年こそかなりのハイペースとなったが、良馬場だと極端なペースにはなりにくいという、ハッキリした傾向が出ている。

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《脚質傾向》
過去10年で逃げ馬の2着が1回、3着が5回と逃げ馬の3着の多さが目につく。また先行馬が3勝、2着が6回。マクリ馬の1着が3回、2着が1回、3着が1回。逃げ馬から離されない3角5番手以内の位置でレースを進めて、最後の直線で差すというパターンのレースが多い。基本的には前目が有利だが、差し、追込馬を狙うのであれば、20年の2着馬ウェスタールンドのように連続して速いラップを刻める末脚持続型。

オープンでも即通用のワールドタキオン

★ワールドタキオン
中央再転厩&復帰戦となった1勝クラスを1クラス上の指数で4馬身差の圧勝。前々走の2勝クラス・五泉特別も好スタートを切って3番手を追走し、4角で前2頭の外に出して仕掛けると、早め先頭から5馬身差で圧勝。ここでも1クラス上の指数で勝利した。そこから1F距離が短くなった前走の甲州街道ステークスでも、あっさり流れに乗り快勝。ここにきての上昇度がすごく、オープンでも通用の勢いを感じる。また、先行馬で逃げ馬を意識しながらレースを進められる点も好ましい。

★ペプチドナイル
近2走の大沼ステークス、マリーンステークスは後続に差をつけて快勝と、ここにきて力をつけている。大沼ステークスでは平均ペースで逃げて向正面でディアセオリーに捲られたが、その外からしぶとく差し切って勝利。マリーンステークスも平均ペースで逃げ、メンバー最速タイの上がり3Fで勝利と、自らレースが作れて、捲られても対応できる強さ、速い末脚で上がってこられる強さがある。ここも自分の競馬ができれば、当然有力だが、大沼ステークス、マリーンステークスの連勝馬は19年のリアンヴェリテのように、ここで楽をさせて取りこぼす場合もある。

★ハセドン
3歳時に強豪ぞろいだった青竜Sを出遅れて最後方から追走し、4角内目から中目を通して直線で大外に出されると、1頭だけ違う脚色で追い込み勝ち。古馬になってからも2走前、3走前と鋭い末脚を見せている。3走前のバレンタインステークスはスタートで躓き、ここでも後方からだったが、最後の直線でさらに後方から同馬を目標に動いた2着馬と併せ馬の形で伸び、2着馬にかわされるどころか最後に少し離して勝利。休養明けの前走・大沼ステークスは後方2番手からの追走。向正面が緩みなく流れたこともあり、なかなか追い上げられず、3〜4角の外から追い上げたが末脚不発。叩かれた今回は前進が期待できる。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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