(画像)yu_photo/Shutterstock
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ソフトバンクに暗雲…藤本監督に足りないのは“故障体質選手”の見極めか

パ・リーグ3位からの逆襲を狙う福岡ソフトバンクだが、7月30日の千葉ロッテ戦で主力の近藤健介が途中交代し、ファンを不安に陥れている。


近藤は以前から体がボロボロと言われているが、藤本博史監督はけがをさせるまで酷使した。指揮官の起用法がリーグ優勝の障壁となる可能性は否めない。


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近藤は2016、17年に腰や膝を故障し、2022年には脇腹の肉離れで約2カ月の離脱を強いられている。


30日の試合で、近藤はもともと左翼を守っていた。五回裏、二塁を守る三森大貴の代打で増田珠が打席に立つと、六回表の守備では増田が左翼に入り、近藤は中堅に。それまで中堅を守っていた牧原大成が二塁に回った。


経験はあるものの珍しく中堅の守備についた近藤だが、この回の守備で送球時に右膝を痛めてうずくまった。結局、七回表の守備から途中交代。藤本監督は試合後、近藤について「今は普通に歩いています」とけがの程度は軽いと強調していた。


だが、軽症だとしても藤本監督の罪は重い。プロ野球のキャリアの中で、近藤は何度もけがで離脱を経験してきた。そんな近藤になぜ無理を強いるのか。

故障体質なのに出ずっぱりの近藤選手…

増田は今季、外野での出場が目立っているが、内野の適性もある選手。二軍では中堅も守った。中堅の牧原を二塁に回すのもいいが、一気に3ポジションを入れ替えるよりは、増田にそのまま二塁の守備につかせ、近藤を守備負担の小さい左翼で使い続ける手はなかったのか。

29日にはチームの正三塁手・栗原陵矢が左膝を痛めて途中交代。藤本監督は「大したことはないと思う」と言っていたが、30日に出場選手登録を抹消された。ソフトバンクは負けが込んでいて、主力選手に無理をさせてでも勝ちたい気持ちは分かるが…。


「近藤に関してはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、オールスターにも出場したのに今季、スタメンから外れたのは1試合のみ。DHでの出場はあるもののしっかりとした休養はない状態で、藤本監督の選手の見極めが甘いと批判されても仕方がない」(野球記者)


WBC出場組では、ヤクルト・村上宗隆が開幕から不調。北海道日本ハム・伊藤大海も燃え尽き症候群からか、ふがいないピッチングが続いている。


各選手が小さくない影響を受ける中、藤本監督はWBCから試合に出ずっぱりの近藤にかかる負担を甘く見ているのではないか。