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北朝鮮『金庫番』の”娘婿”亡命を文在寅が「闇に葬る」ヤバい理由

Alexander Khitrov / Shutterstock.com

北朝鮮の金王朝で二代続けて「金庫番」の役目を担った全日春(チョン・イルチュン)元朝鮮労働党39号室長の娘婿が、家族と共に韓国に亡命していることが分かった。

「亡命したのは、在クウェート北朝鮮大使館の大使代理を務め、2019年9月に韓国入りしていたリュ・ヒョンウ氏(亡命後に改名)ですが、韓国は同氏の亡命を1年以上隠していた」(国際ジャーナリスト)

リュ氏の口から、義父にあたる全氏の仕事や「39号室」の実態を明らかにされると、

韓国の左派政権に都合が悪いからだという。

「39号室は、金日成政権下の1975年に、朝鮮労働党結党30周年記念行事を盛大に開催するための資金調達機関として設立。以来、金一族の統治資金(裏金)を調達、管理する労働党の極秘中の極秘部署という位置づけで、全盛期には年間数十億ドルの外貨収入があったとも言われています」(同)

このまま闇に葬られそうな情報とは…

この部署は、2016年3月に国連安保理の制裁対象に指定されるまでは、多数の貿易会社を保有し、金など鉱物資源の輸出もほぼ独占。外国でレストランを運営して外貨を稼ぐ一方、国内でも国営企業を軸にホテルやレストラン、外貨ショップなどを運営している。

今さら、こんなことを暴露されたところで、文在寅政権にとっては無関係に思えるが…。

「2000年に行われた韓国の金大中元大統領(故人)と金正日首脳会談の後に、当時、資金が枯渇していた39号室に韓国から約39億ドルが流れ、その資金で核・ミサイル開発が息を吹き返したと言われているのです。韓国の情報機関である『国家情報院』の現在のトップは、金大中-金正日首脳会談をセッティングした当事者ですから、このことが公になれば大問題。金大中氏のノーベル平和賞に傷がつくだけでなく、左翼政権の存亡にも関わりますから、リュ氏の扱いに手を焼いているのでしょう」(北朝鮮ウオッチャー)

子供のために亡命したというリュ氏も、ダンマリを決め込むはず。このまま事実は闇に葬られそうだ。

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