『「仮面」に魅せられた男たち』著者:牧村康正~話題の1冊☆著者インタビュー
牧村康正(まきむら・やすまさ) 1953年生まれ。竹書房入社後、山口組などの裏社会関係を含め多岐にわたる雑誌、書籍を制作。同社代表取締役社長を経て、現在はフリージャーナリストとして活動する。代表作に『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』(講談社+α文庫/共著)など。【関連】『ジュリーがいた沢田研二、56年の光芒』著者:島﨑今日子~話題の1冊☆著者インタビューほか
――『仮面ライダー』誕生の現場に、指を詰めた元ヤクザや前科者などの無法者が集結した経緯は?
牧村 撮影現場となった東映生田スタジオというのは、この番組のためだけに造られたものなんです。最初に放送された1971年当時、東映では戦後で最も過激だといわれる労働組合運動が勃発していたため、既存の体制では製作がままならなかった。それに加え、当時の映画業界は急速に斜陽化が進んでいましたから。作品の製作本数が減ったことで、スタッフの人余り現象が起きていたんです。
――行き場のない関係者たちの吹きだまりになっていたということですか。
牧村 当時は戦前から活躍していた映画人も現場に大勢いた時代。昔は映画なんて人を堕落させる娯楽であって、携わるとゴロツキ扱いされるのが関の山でした。戦後に入っても荒くれ者タイプが多かったのです。
――本の中では、昭和の男ならではの豪放磊落な逸話が数多く描かれています。
牧村 当時は「個人は組織のために」という価値観が社会に浸透していました。その典型例が、生田スタジオをけん引した内田有作所長。彼の「東映を救いたい」「集まってきた連中を食わせてやらなくては」という男気によって、『仮面ライダー』は時代を突破したのではないでしょうか。
新自由主義の台頭
――今は「コスパ」という言葉に代表されるように、合理的な考え方が主流になりつつあります。牧村 人間、賢さに感心することはあっても感動はしない。何に感動するかといえば、愚かさに対してなんですよ。会社組織の中においても、要領よくスマートに立ち振る舞う社員が尊敬されたかといえば、昭和の時代はそんなことなかった。むしろ愚直に自分のミッションを遂行するようなタイプが、周囲から一目置かれる傾向にありましたね。
――なるほど。確かにそうかもしれません。
牧村 その潮目が変わったのは、おそらく小泉純一郎政権下で、当時、竹中平蔵がしきりに「自己責任」というフレーズを連発したじゃないですか。新自由主義が台頭したことで弱者に対する目配りがなくなり、「自分さえよければOK」という考え方がまん延するようになってしまった。
――最近では庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』も話題になりました。
牧村 初放送時、東映社内でもジャリ番(子供向け番組)と揶揄されていた『仮面ライダー』ですが、後世に与えた影響力は絶大で、庵野氏を含めて多くのクリエイターを生み出しました。その功績は、どんなに称賛されてもされすぎることはないと思いますね。
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