7月19日と20日のオールスターゲームに出場し、第1戦が4打数ノーヒット、第2戦は2打数2安打に終わった巨人の4番・岡本和真。この結果からも透ける好不調の激しさが、今季のチーム事情にも影を落としている。
「岡本は前半戦終了時点でホームランリーグトップ、打点同2位、打率同3位と、三冠王も可能性があるほど打撃好調。しかし、チームは前半戦終了時点で借金2の4位と低迷しており、岡本はチームを勝たせることができていないのです。その原因とも言えるのが、得点圏打率の低さでしょう」(スポーツ紙記者)
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岡本の得点圏打率を見ると、前半戦終了時点で.219のリーグ22位。ホームランや打点など、トップを争う主要な指標と比べるとかなり見劣りする。特に7月に入ると打率2割8厘、2本塁打とまったく打てておらず、巨人低迷の戦犯にあげる声も少なくない。
一方の同部門トップは、首位・阪神の近本光司。その数字は.404と、打者の勝負強さが順位に直結していると見ることができる。
「さらに細かく見ると、ランナーが一・二塁、一・三塁の打率は共に1割台。試合別に見ても、岡本が打点を挙げていない場合、勝率は3割台に留まっています。岡本が得点圏でランナーを帰せるようであれば、今頃チームはAクラスにいたはずです」(同・記者)
巨人軍の“聖域”
リーグトップを独走しているホームランからも、〝勝負弱さ〟が見えてくる。
「20本という数字こそ立派ですが、うち14本はソロホームランと、やはり〝ここぞ〟という場面では打てていない。見かけ上の数字が良いだけでは、巨人軍の4番としては厳しい評価も浴びてしまうでしょう。〝第○代〟と数えられるのは、総理大臣と横綱、巨人軍の4番打者くらいですからね」(スポーツライター)
こうした評価を浴びた4番打者で最も有名なのは、現在の原辰徳監督だろう。
「岡本は〝若大将〟の愛称で知られますが、元祖・若大将の原監督は現役時代、〝巨人史上最低の4番〟と猛バッシングを浴びました。これは、『成績こそ立派だが、チャンスに弱くチームを勝利に導けない』といった理由でしたが、奇しくも岡本はこうした点まで受け継ぐことになるかもしれません」(同・ジャーナリスト)
原監督は現役引退のセレモニーで、「巨人軍には独特の、何人にも侵すことのできない聖域があります」との名言を残した。
二代目若大将・岡本は、この〝聖域〟にふさわしい存在になることができるだろうか。
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