(画像)StreetVJ / Shutterstock.com
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吉野家も“から揚げ戦争”に参戦!? 牛丼のパイオニアにいったい何が…

「うまい、やすい、はやい」のキャッチフレーズでおなじみの吉野家が、牛丼屋からの脱却を目論んでいる。主力商品を牛丼とから揚げの2本立てにした、事業転換を図っているのだ。


「吉野家は、コロナが5類に移行した5月から全品10%オフとなる『から揚げ祭』を開催。から揚げの販促に取り組んでいるのです」(広告代理店)


【関連】吉野家「シャブ漬け」失言にすき家「ゴキブリ麦茶」…相次ぐ騒動に“牛丼難民”大量発生か ほか特製たれに漬け込んだジューシーなから揚げは、「単品」(140円)、「から揚げ丼」(525円)、「から揚げ定食」(657円)、「牛皿・から揚げ定食」(877円)などをラインアップし好評だという。そのため、同社は26年までに店舗数を1100店にまで拡大する目標を掲げているのである。

外食チェーンが次々と…

ただ、気になるのは〝牛丼のパイオニア〟として名を馳せた同社が、なぜから揚げを看板商品に加えたか。そこにはやむにやまれぬ事情が渦巻いているようだ。

「一つは顧客層の開拓です。吉野家は30~50代の男性客がコア層ですが、競合店は牛丼以外のメニュー拡充で女性客を獲得している。また最近は卵や牛肉、豚肉など原材料の高騰が深刻で、リスクヘッジのためにから揚げ販売を強化したのです」(吉野家関係者)


牛丼だけでなくから揚げが看板メニューに加われば、今まで以上に来店者が増えるはず。また、女性客らのテイクアウト率も上がり、売上増加が見込めるからだ。


もっとも、一部ではこうした同社の期待を打ち砕くような声も上がっている。


「コロナ禍でテイクアウト需要が急増したことから、近年は外食チェーンが次々とから揚げ業界に参入。ワタミ運営の『から揚げの天才』をはじめ、『から好し』、『からあげの鉄人』など乱立状態です。そのため、から揚げ店ブームは終焉とみられているのです」(経営コンサルタント)


〝思惑〟が外れなければいいのだが。