来夏の“都知事選”で蓮舫VS丸川珠代がぼっ発!? 小池現都知事との三つ巴の可能性も
自民党参院議員の丸川珠代元五輪相が、年内にも予想される次期衆院選に鞍替え出馬するのに対し、立憲民主党の蓮舫参院議員も虎視眈々と衆院への鞍替えを狙っている。2人がそろって射程に収めているのは、東京都知事の座だ。そのためにも、衆院議員になり、箔をつけたいというのが2人の本音とされる。だが、ここにきて蓮舫氏は出馬に黄信号が灯り、都知事レースは丸川氏が一歩リードしている。火花散らす女性対決の行方はいかに――。
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旧民主党時代、小沢一郎衆院議員と距離を置いていた蓮舫氏が、小沢氏と連携して、立民の泉健太代表を突き上げている。
小沢氏は6月、『野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会』を立ち上げた。次期衆院選での共産党との連携に慎重姿勢を見せていた泉代表に、共産党であろうと幅広く連携するよう方針転換を迫っている。「従わないなら泉降ろしも辞さない」(有志の会関係者)という。
衆院選の話であるがゆえ、有志の会のメンバーは衆院議員が中心だが、この動きに蓮舫氏はツイッターに「野党乱立では自民党を利する選挙になります。心ある勢力がまとまり政権与党に向き合うことが強く求められます。対象は衆議院議員とのことですが、賛同します」と書き込んだ。
蓮舫氏が賛意を示したのは、衆院選出馬を模索している何よりの証拠と言えよう。蓮舫氏と極めて近い関係にある立民都連幹事長の手塚仁雄衆院議員は、小選挙区10増10減に伴い新たにできる新東京26区(目黒区、大田区の一部)への蓮舫氏擁立を画策している。目黒区は手塚氏の支持者が多くいることでも知られる。
かなり盛り上がる都知事選に
「立民に所属していた現職の松原仁元拉致問題担当相が新東京26区からの出馬を希望したにもかかわらず、手塚氏は頑として認めなかった。すべては蓮舫氏のためだった。怒りを覚えた松原氏は立民を離党した。松原氏を追い出した格好となり、すっかり分が悪くなった蓮舫、手塚両氏。党幹部は『悪者になってしまった蓮舫氏はもう衆院選に出られないかもしれない』と語っている」(政治担当記者)もっとも、衆院議員を経て都知事になるという野望を捨てたわけではない。松原氏は26区での活動を本格化させており、日本維新の会入りの噂が絶えない。自民党は新人を擁立する方針で、蓮舫氏は自身が立候補した場合の勝算について、慎重に検討しているという。
一方、丸川氏はすでに新東京7区(港区、渋谷区)からの出馬が決まっており、懸命に票を掘り起こしている。最大の敵は日本維新の会の小野泰輔衆院議員だ。
小野氏は一昨年の衆院選で旧東京1区から出馬するも選挙区で落選し、比例東京ブロックで復活当選した人物だ。
丸川氏が東大経済学部卒なら、小野氏は東大法学部卒。熊本県の元副知事も経験している。丸川氏がアナウンサーを務めたテレビ朝日の討論番組『朝まで生テレビ!』に最近も出演するなど、知名度は徐々に上がりつつある。
維新の勢いが次期衆院選まで続けば、浮動票が小野氏にどっと流れる可能性があり、「丸川氏は相当焦っている」(自民関係者)という。丸川氏が所属する清和政策研究会(安倍派)は、安倍晋三元首相死去後の新体制をめぐり、内紛を繰り広げているが、そんなことにかまっている余裕は丸川氏になく、尻に火が付いた状態と言える。
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丸川氏と蓮舫氏が都知事選で激突することになれば、知名度が高い者同士とあって、かなり盛り上がることは間違いない。
参院選では互いに東京選挙区だが、改選の時期が違うため、直接戦ったことはこれまでにない。それだけに2人の対戦が実現すれば、「夢のキャットファイト」とも言え、その「ビッグマッチ」は有権者の視線を釘付けにするだろう。
小池都知事出馬で「三つ巴」!?
ちなみに、蓮舫氏は青山学院大法学部卒で、偏差値的には丸川氏のほうが上だが、弁が立つのは、国会審議を見ていても分かるように蓮舫氏と言える。昨年の参院選で蓮舫氏は約67万票と大幅に票を減らしたが、2016年の参院選では約112万票を獲得しトップ当選。丸川氏は2019年の参院選で約114万票を取り、こちらもトップ当選だった。蓮舫氏が出馬すれば、共産党などと野党共闘が実現することも想定され、前回参院選で票数が減ったとはいえ、丸川氏と互角の戦いを展開することになろう。
さて、その都知事選は来年夏に控えており、小池百合子都知事の去就が注目されている。
小池都知事の国政復帰説は今なお燻っているが、「健康不安は本当のようで、体調は決してよくない。国政復帰はなく、3選を目指して都知事選に出馬するかどうかも微妙だ」(全国紙政治部デスク)との流動的な見方もある。
その一方で、政敵である丸川氏が都知事の座を狙っているのならと、ガ然やる気を出し、3選出馬する可能性もある。小池都知事が出馬した場合、丸川氏は出馬を見送る公算が大きい。このあたりは自民党執行部が大局的に判断することになるとみられる。
果たして、丸川、蓮舫両氏の戦いは実現するのか。はたまた、小池都知事を含めた三つ巴の女の闘いになるのか。都知事選に先立って行われることが予想される衆院選で、丸川、蓮舫両氏は見事、鞍替えを果たすことができるのか。まさに見どころ満載の、衆院選からの都知事選である。
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