阪神・近本光司“骨折直後”に練習再開!? 岡田監督のあまりに重い代償とは…
7月に入って歯車が狂いっぱなし? 10日現在、7試合を終えて3勝3敗1分、その間のチーム打率は1割8分…。岡田彰布監督は「球宴までの残り6試合をいい形で!」と言うが、そうなるために払う「代償」はあまりに大きすぎるかもしれない…。
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「阪神といえば、夏の甲子園開催中の長期遠征が有名ですが、今年はそれだけではありません。7月3日から30日までの20試合すべてが屋外球場での開催です。天候によって先発ローテーションが変わることもあるでしょうし、何よりも暑さ対策も重要です。屋外の連戦を乗り切った後、長期遠征。阪神はさらに苦しくなりそう」(スポーツライター・飯山満氏)
そんな屋外連戦、長期ロード前の阪神を襲ったのが、不動の1番バッター・近本光司の離脱だ。
2日の巨人戦で、ピッチャー高梨雄平が投じた内角球が、右脇腹に直撃。肋骨の骨折で4日に出場登録が抹消され、その後、チームは目に見えて急失速した。その状況を詳しく整理すると、舞台裏は〝ボール直撃以上の痛み〟が広がっていたのだ。
「今のところ、届いていません。連絡も…」
これは、オールスターゲームの監督選抜選手が発表された5日、日本野球機構(NPB)の担当職員が各メディアに与えた回答だ。球宴に選ばれた選手の中には、ケガで一軍登録を抹消された選手も何人かいる。巨人・坂本勇人、オリックス・森友哉らがそうだが、阪神球団から「近本の出場辞退」の連絡は入っていないという。
「近本は死球を受けても、その試合に出続けました。本人が『大丈夫だ』って言うし、トレーナーからも重傷との申告がなかったんです。岡田監督は翌3日、次の試合会場である広島に移動してからきちんと病院で診てもらい、その後で試合に出られるかどうかを判断しようとしていました」(球界関係者)
早期復帰を目指す“近本”のド根性
つまり、近本は巨人戦の行われた東京からいったん広島に行き、そこで骨折が判明し、帰阪したのだ。「2日も死球を食らった後、守備に就いています。フェンス直撃の飛球キャッチも見せています」(在阪メディア記者)
当然、移動中の揺れも折れた肋骨への痛みと化していたはず。近本のド根性であり、「試合に出て、ナンボ」のプロフェッショナル精神だろう。
だが、近本は「骨折」と診断されて大人しくするオトコではなかった。帰阪し、一軍登録も抹消された翌5日、二軍の鳴尾浜球場で練習していた。
「ジャージ姿で、体を動かしていました」(前出・球界関係者)
別メニューではあったが、「無理をするな、休め」とも上から言われていたのだろう。思うように動かせない状況に、終始イラ立った様子で誰も近づけない雰囲気を醸し出していたそうだ。早期復帰を目指しているとみて間違いないだろう。
「19日からのオールスター戦にも出る気でいるのかもしれません」(同/8日時点)
近本はここまで73試合に先発出場し、盗塁数、得点圏打率はどちらもリーグトップ。そんな1番バッターの離脱は痛い。近本が鳴尾浜で練習していたとき、岡田監督はルーキーの森下翔太にもセンターでノックを受けさせていた。
「無理をさせない。現有メンバーでいく」というメッセージなのだろうが、屋外球場での連戦中に立て直すことができなければ、近本の〝ド根性〟に頼らざるを得ないのかもしれない。その場合、今後の野球人生にも影響しかねない。
急遽開かれたミーティング
「入れ替わりで一軍昇格したのは、佐藤輝明。近本の故障がなければ、もうしばらく二軍で打撃面の改善をさせるつもりでしたが」(前出・記者)その佐藤のバットから、快音が聞かれない。途中補強の可能性だが、「あるとすれば投手」というのが大方の意見だ。
「国内独立リーグにメジャーリーグ経験のある投手が2人いて、阪神も視察を認めています。ただ、どちらも制球力に難アリで、岡田監督は就任後に助っ人のスリム化も進めてきました。独立リーグの投手を獲る可能性は五分五分」(同)
同7日、ヤクルト戦の雨天中止が決まった午後3時すぎだった。選手たちは室内に移動して軽めの練習を開始。しかし、岡田監督は一部メディアにもあったように球団幹部らと緊急ミーティングを行った。
時間にして、約20分。岡田監督は「そら、ヒミツよ」と会談内容は言わなかったが、前出の関係者によれば、雨天中止となることが分かって幹部側から「なら、今日にでも」と会談を持ち掛けてきたそうだ。
「ポスト近本の獲得? 支配下登録70人枠にまだ2人の空きがあります。外部補強ではなく、育成外野手の野口恭佑あたりを昇格させるかもしれません」(同)
7日の中止で、先発ローテーションが変更となった。不振とはいえ、エースの青柳晃洋を一軍合流させたところに苦しい状況も伺える。やはり、近本の早期復帰で、重苦しいチームの雰囲気を一掃するしかないのか…。
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