8月の実施が取り沙汰されている岸田政権の内閣改造と自民党役員人事をめぐり、〝小渕優子幹事長説〟が急浮上している。
「ポスト岸田を窺う茂木敏充幹事長は、少子化対策を政府側と十分なすり合わせをせずに発信するなど、スタンドプレーが目立つ。岸田文雄首相にとっては目障りでしかない。茂木氏を重量級ポストである財務相に起用し、面子を保たせた上で、後任に茂木派の小渕党組織運動本部長を充て、衆院解散の折には〝選挙の顔〟にしようという魂胆だろう」(全国紙政治担当記者)
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小渕氏は、小渕恵三元首相の次女。49歳にして当選8回のベテラン議員である。
小渕幹事長説が現実味を増したのは、6月下旬に群馬・前橋市内で行われた小渕氏のパーティーで、首相側近の木原誠二官房副長官が「世界では若い世代がリーダーとして働いている。小渕さんにも先頭に立っていただかねばならない」と持ち上げたことが大きい。
政治資金問題の“ドリル”
パーティーには6月11日に死去した青木幹雄元官房長官の長男・一彦参院議員も駆け付けた。
「青木氏は政界引退後も茂木派に隠然たる影響力を持ち、優子氏を派閥のトップにするのが悲願だった。岸田首相に幹事長への起用を進言したほどだ。逆に、青木氏は茂木氏と折り合いが悪く、元来、茂木氏の幹事長や派閥会長就任を快く思っていなかった」(自民党議員秘書)
小渕幹事長が実現すれば、彼女の存在感は増し、下克上よろしくとばかりに、小渕派への衣替えが急ピッチで進む可能性がある。ただでさえ人望がない茂木幹事長は事実上、〝一丁上がり〟となり、党総裁、首相への道は断たれることになりかねない。
もっとも、小渕氏といえば、経済産業相時代の2014年、政治資金問題が発覚し、東京地検特捜部の家宅捜索で、ドリルを使って破壊したハードディスクが見つかったのは有名な話。
「ネット上には『ドリル優子』『ドリル姫』の文字で溢れ返っており、幹事長への道に風穴を開けるのは難しい」(同)
ドリルの古傷がまだ痛む。
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