東京ドーム(C)週刊実話
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坂本勇人の離脱で存在感アップ?“トレード要員”の噂もあった巨人・吉川尚輝の正念場

交流戦明けの広島戦で負傷交代し、のちに「右大腿二頭筋長頭肉離れ2度」と診断され、前半戦の復帰が絶望視されている巨人の坂本勇人。チームにとっては大打撃だが、そのおかげで吉川尚輝が〝命拾い〟したとされる。


「ここ数年、度重なるケガに悩まされてきた吉川ですが、昨シーズンはチーム最多タイとなる143安打を放つなど、ようやく完全なセカンドのレギュラーに定着。しかし、今季は序盤から不振が続き、弱点である投手陣を補強するための〝トレード要員〟にまで名前が挙げられていたほどでした」(スポーツ紙記者)


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ところが、不動のショートかつ1番バッターとして活躍していた坂本が離脱したことで状況は一変する。


「坂本の代役には、中山礼都や門脇誠が入っていますが、彼らでは代わりは務まらないと判断されたようです。これで吉川のトレードは白紙になり、上位打線を打つ機会も増えてきました。実際に、6月28日のヤクルト戦では9試合連続ヒットを放つなど、首脳陣の期待に応えています」(同・記者)

阪神戦でブレーキ

打率こそ2割台前半と調子を落としていたが、6月の月間打率は.308と目に見えて復調している。そこで原辰徳監督は、1番を打っていた坂本の代わりに吉川を据え、前半戦をやり過ごそうと策を練っているという。

「今の巨人で1番を打てるのは吉川しかいないでしょう。元大洋ホエールズの野球解説者・高木豊氏も、6月29日に更新したYouTubeの動画内で、1番打者の代役について『吉川でいいんじゃないかとは思うけどね』と太鼓判を押していましたからね」(球界関係者)


ただ、吉川がホッとするのはまだ早いようだ。


「30日から行われた首位阪神との3連戦のうち2試合で、吉川は好調を買われて1番に抜擢されました。しかし、結果は7打数ノーヒットと散々。チームを勢いづけるどころか、むしろブレーキとなっていました。以降も7月5日までノーヒット。このままでは、再びトレード候補になってしまうかもしれませんね」(同・関係者)


トレードのウワサは本人の耳にも届いていたらしく、危機感は持っているというが…。


坂本の離脱という好機を生かして原監督の信頼を勝ち取れるのか、それとも中山や門脇といった新進気鋭の若手選手にレギュラーから追い出されてしまうのか。吉川がまだ崖っぷちに立たされているのは間違いない。