(画像)glen photo/Shutterstock
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ソフトバンクが古田敦也氏を招聘!? 孫オーナーは“チャットGPT”で陣頭指揮か

パ・リーグで首位争いを演じるソフトバンクホークスが、〝次の一手〟か。強豪の地位をほしいままにするソフトバンクだが、昨年、一昨年と日本一に届かなかった。その悲願を果たすため、〝球界の頭脳〟を招聘し、なんとオーナー自ら采配を振る…。


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ソフトバンクホークスの孫正義オーナーが、陣頭指揮を執るという。世界中で利用者が急増する対話型人工知能(AI)「チャットGTP」で采配を振るい、球界の藤井聡太を目指すというのだ。次の一手は、将棋三段・古田敦也氏の招聘!!


プロ野球も折り返し点に到達し、3シーズンぶりの優勝奪還に向け、ソフトバンクホークスの孫正義オーナーが陣頭指揮に乗り出した。6月26日の楽天戦(東京ドーム)では、ホーム戦ユニホームで始球式を行い、「このままどんどんぶっちぎって優勝してほしい。なんでも一番が気持ちがいいですよね」と藤本博史監督やコーチ、選手たちに熱い檄を飛ばした。


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「現場介入」というと、試合中に球団サイドに電話をかけるなどして打順などに注文をつける東北楽天の三木谷浩史オーナーを思い浮かべるが、孫オーナーの采配は真逆。なんと生成AIを使った前代未聞の手法で、陣頭指揮に転じる。


それが分かったのが、6月21日に開催されたソフトバンクグループの株主総会。議長を務めた孫オーナーは昨年、同グループがファンド投資で関連企業の価値が大きく下がり、最終損益で2年連続の赤字を出したことを踏まえ、「地球上で最も優れた知能を持つ人間が、10年以内に一気にAIに追い抜かれる」と自戒を込めて話し、毎日、チャット(Chat)GPTで最新の情報を入手していることを明かした。

野球に利用しない手はない

チャットGPTは米国の人工頭脳開発会社・OpenAI社のアーキテクチャを基にした高度の人工知能チャットボットで、投げかけた質問に自然な言葉で文章を生成できる回答能力を備える。発想や提案、プロジェクトの戦略、改善案などの提案を行う優れものだ。

「今年3月にバージョンが『4』となり、従来の『3.5』(2022年11月に一般公開)から大きく進化しました。AIの専門家によると、3.5は大学に合格できないレベルでしたが、4は超難関の司法試験、医師国家試験に上位で合格できるレベルといわれています」(専門誌記者)


孫オーナーは、グループ全体でこの対話型生成AIの導入を目指す中で、プロ野球での成功をその象徴にしようというのだ。毎夜、チャットGPTと対話しながら戦術を読み取り、それを24時間体制で待機する秘書団を通して球団に届ける。


「イメージとしては、AIが打つ手を参考に、自分ならどのように対応するかを徹底研究する将棋の藤井聡太(名人、竜王など七冠)の野球版。優秀な頭脳がネットで簡単に検索できるのだから、野球に利用しない手はないというトップ判断」(ソフトバンク球団幹部)


問題は、現状ではチャットGPTのデータが21年9月までのため、情報がやや古く、リアルタイムの活用に疑問符が付くことだ。しかしソフトバンクグループには、AIやIoT(モノのインターネット)などのテクノロジーを専門とする世界最先端の部門があり、21年10月以降の情報追加が可能だ。


「本拠地の福岡PayPayドームには、投手や捕手、守備、打者、走者の両軍合わせて最大13選手の動きをそれぞれに追う専用の高解析カメラが備えられています。映像はリアルタイムにデータ化され、孫オーナーがチャットGPTと〝2人〟で戦術を練る際の参考になり、攻略法をピンポイントではじき出す。この集団的攻略法は、他球団の追随を許しません」(グループ関連のAI開発事業者)


圧倒的戦力で14、15年、そして17年から4年連続で日本一に輝いたソフトバンクだが、ここ2年は球界の大エース・山本由伸を擁するオリックスバファローズに遮られ、リーグ優勝も20年が最後。一昨年、昨年は4位、2位に終わった。

有力選手を獲得するもまだ足りない!?

覇権奪回のために今季は7年50億円で日本ハムから近藤健介を獲得したのをはじめ、3年15億円で有原航平(前テキサス・レンジャーズ)、4年3億円で嶺井博希(前横浜DeNA)、1年6.5億円でR・オスナ(前千葉ロッテ)、1年1.6億円でJ・ガンケル(前阪神)…。総額80億円を投じ他球団の有力選手を根こそぎかっさらった(金額は推定)。しかし、オリックスとの熾烈な首位争いから抜け出すには至っていない。

そこで、球界初のチャットGPT活用というわけだ。


冒頭にも書いたが、孫オーナーが目指すのは、将棋界のスター、藤井聡太七冠の野球版。そこで、元ヤクルト監督の古田敦也氏の「監督招聘」も含めた、なんらかの形でのスカウティングが浮上したという。


「古田氏というと、IDを使った野球頭脳で知られるが、実はもう一つの特異な才能がある。それが、球界一の将棋名人。現役だった04年に三段を取得し、羽生善治九段と対戦した経験もある。オーナーはAI、将棋、野球を三位一体と考え、常識を覆す戦術を創り出すには、古田氏の頭脳が生きると大きな期待を寄せている」(前出・球団幹部)


孫オーナーと古田氏は、太いパイプで結ばれている。04年にダイエーからホークスを買収した際、労組・選手会会長だったのが古田氏。そこから交流が始まり、ソフトバンクグループの広報活動やイベントに参加した。08年に王貞治監督が勇退した際には後任を期待したが、王監督の進言で秋山幸二コーチが内部昇格。今回の招聘には、義理を果たす狙いもあるようだ。


セ・リーグでは、DeNAが本拠地・横浜スタジアムで昨年6月28日から阪神に13連勝している。これはホームを利して相手を徹底解析した成果だが、ソフトバンクはチャットGPT活用を加え、より精度の高い〝内弁慶〟を目指している。後半戦、PayPayドームでのホークスは天下無双。その勢いでぶっちぎるか。