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コロナ感染既に第9波!? 「5類」移行による検査有料化で感染者数が急増か

(画像)Cast Of Thousands / shutterstock

「コロナ感染があまり話題にならないんで、安心していたら5月末に発症した。3回目のコロナ感染です。3週間経っても、まだ咳が出る状態が続き仕事になりません」(都内のコンサルタント会社社長)

5月8日に、新型コロナウイルスは感染症法上で季節性インフルエンザ並みの「5類」に移行した。6月16日、厚生労働省の専門家会議が5類移行後、初めて開かれ、「感染者数が増加傾向にあり、本格的な夏に向かって拡大の可能性がある」との見通しを示した。

厚労省が公表した6月5日~11日の全国の新型コロナ感染者数の定点医療機関の平均値は5.11人。前週から1.12倍になった。


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「東京、愛知、大阪、福岡などの大都市、特に西日本でコロナ感染者の増加が目立っています。5類移行直後と比べると、全国で約2倍にも増えています」(医療ジャーナリスト)

『藤巻耳鼻咽喉科医院』(千葉県市川市)の藤巻豊院長がこう指摘する。

「3月13日以降、マスクの着用が個人の判断に委ねられ、5月8日からはコロナ感染症がインフルエンザと同等の5類に引き下げられた。感染対策に緩みが出始めたのが感染増加の原因でしょう」

有料化で検査も激減…

直近で、最も多いのは沖縄県だ。6月5日~11日までの定点あたりの報告数は18.41人。県は中高年の市中感染が拡大しているとみて、感染防止対策の徹底を呼びかけている。

「沖縄だけでなく、7月に入れば全国各地で海開きがあり、プールも開放される。東北などでは夏祭りも。全国各地でビッグイベントが目白押しです。マスクなしの人的交流が活発化する今夏のコロナ感染第9波は避けられませんよ」(前出・医療ジャーナリスト)

前出の藤巻院長も言う。

「コロナに関しては検査料が有料になったので、診察に訪れる人が激減しています。実際の感染者数は、厚労省が発表している数字より2~3倍多いのでは。今後も増加傾向にある。原点に返って、手洗いの徹底とマスク着用しか防ぐ方法はありません」

第9波への警戒が必要だ。

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