バンテリンドーム ナゴヤ (C)週刊実話Web
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新庄剛志が来季は中日監督!? 埋もれた選手覚醒させ10年続く“暗黒時代”に終止符か

今季終了後、日本ハムとの契約が満了となる新庄剛志監督の〝来季〟に、意外な進路が浮上した。〝オレ流〟落合博満氏に率いられて以来、優勝から遠ざかっている名門・中日だ。パ・リーグに続き、次はセ・リーグのお荷物球団を率い前代未聞の一発逆転狙い!?


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一昨年はリーグ5位、昨年は最下位と、セ・リーグのお荷物球団と化した中日ドラゴンズ再建に、本社首脳から「新庄剛志監督待望論」が起きている。先日、発表された日本ハムとの2対2トレードに潜むのが、立浪監督への辞任勧告、そして「新庄覚醒工場」のナゴヤドーム誘致。球界に大ドンデン返し劇が――。


「今オフ、新庄監督が退任するかもしれません」


日本ハムファイターズの球団関係者がこう語るのは、新庄剛志監督が密かに温める、セ・リーグ最下位をゆく中日監督転身だ。


現在、率いる日本ハムは、監督1年目の昨季をトライアウト期間に充てたことで戦力整備が進み、加えて観客動員も順調。新球場、エスコンフィールド北海道のランディングにも成功し、新庄監督の関心はセの最下位・中日の覚醒に移ったというのだ。


「大谷翔平やダルビッシュ有がいない今の日本ハムで名将を目指すのは現実的でない。だが、セ・パのお荷物球団を預かり、破天荒な手法でチーム、選手を覚醒できれば、前例のない監督になれると。地位やお金に恋々としない、この男一流の美学なのだろう」(スポーツ紙デスク)


就任2年目の今季は、手を替え品を替え作戦で3位以内に滑り込み、クライマックスシリーズ進出を目指しているが、日本一までは欲張らない。球団首脳に、「花を咲かせるのは、本来監督に就くべきだった稲葉篤紀GM。彼にファンの夢を叶えてほしい」と意味深な意向を伝えているという。

「僕のところに来たら目覚めさせます」

背景にあるのが、セの最下位争いから抜け出せない中日・立浪和義監督が、球団から事実上の「肩たたき」されていることだ。

中日はペナントレースも再開した6月26日時点で26勝40敗1分けで、借金は14。過去に借金13で高木守道監督が、借金15で谷繁元信、与田剛監督らが休養、退任という道を辿っている。立浪監督も、「デッドライン」に達しているわけだ。


「大島宇一郎球団オーナーは、立浪監督がファンの強い要望の中で誕生した経緯を踏まえ、3年契約の2年目での解任には否定的とされています。しかし、同時期に監督に就いた新庄監督が中日以上に手薄な戦力を次々に覚醒させ、SNSなどで『新庄監督と立浪監督の交換トレード』を求める声が出ている事態も、重く受け止めています」(地元名古屋のテレビ関係者)


そんな背景の中で敢行したのが、中日・郡司裕也捕手、山本拓実投手と、日本ハム・宇佐見真吾捕手、齋藤綱記投手の、2対2の交換トレードだった。6月14日のロッテ戦で主戦捕手の木下拓哉が右手甲を骨折したことに伴う緊急措置だが、「球団の真の狙いは、立浪監督の意向を逆手に取った事実上の辞任勧告、そして新庄覚醒工場のナゴヤドーム誘致」と、前出のテレビ関係者は明かす。


昨季から5度のトレードを実施している新庄監督は、他球団で埋もれていた選手を次々に覚醒させ、〝弱小チームビルダー〟としての評価は増すばかり。今回も、「僕のところに来たら目覚めさせます」と日本ハム入団を歓迎し、覚醒へ自信を示した。


関係者の話を総合すると、新庄監督が宇佐見の交換条件として最初に指名したのは、〝二刀流〟根尾昴だったというが、これはさすがに中日が断った。


「遊撃、外野、投手とたらい回しにされ、迷路にはまったドラ1スター候補生にあっさり覚醒されては、立浪監督の立場はない。だが、よくよく考えれば、それは郡司、山本でも同じ。今回のトレードは、新庄監督に2人を再生させ、立浪監督に自主休養を促す仕掛けが施されている」(前出・デスク)


立浪監督の救いは、次期監督候補が一本化されていないことだ。中日には有力OBに山本昌、山﨑武司、井端弘和、川上憲伸、岩瀬仁紀氏らが控えており、内部昇格なら落合英二ヘッド兼投手コーチ、和田一浩打撃コーチもいるため、すんなりと決まらない。

ナゴヤドームに再び観客数を!

ところが、ここに来て微妙な動きが出てきた。

「山本昌氏が新庄監督との関係を強め、中日の一部首脳が進める新庄覚醒工場のナゴヤドーム誘致計画を後押ししている」(中日OB)というのだ。


中日の本社中枢は、「ポスト立浪監督=岐阜県出身の和田」でほぼ固めているという。全国的な新聞離れで販売店が地元出身の監督を強く要望しているからだ。


しかし、51歳の和田が監督に就くと57歳の山本、54歳の山﨑の目は消滅。和田の後には、井端、川上、岩瀬の48歳トリオが控えている。


一方で新庄監督が中日監督に転身しても、OBの協力なしでは成功は望めない。腹心の落合、和田、片岡篤史二軍監督など現スタッフを残してもらえれば、立浪監督もメンツは保てる。


「山本昌は入閣せず、山﨑とともに新庄政権を閣外から支え、2年後にドラゴンズOBに監督を戻してもらう腹らしい。新庄監督の狙いはセ・パの覚醒工場成功にあり、両者の思惑は合致している」(前出・中日OB)


中日本社にとって最優先課題は、ナゴヤドームに客足を戻すこと。星野仙一監督時代に年間260万人あった観客数が、昨季は180万人に下落。派手なパフォーマンスだけでは動員につながらないが、覚醒させた無名選手の活躍はファンを惹きつけ、チケット売り上げに直結することを新庄監督が立証した。


そして中日ファンが待ち望むのが、先行きが見えない低迷に苦しむドラゴンズの復活と、その象徴的存在である根尾の覚醒。絶大な人気を誇るミスタードラゴンズ・立浪監督以上に期待を寄せる狙いは、そこにある。


誰もが敬遠する下位低迷球団の指揮を天職と自負する新庄監督が、10年続く中日の暗黒時代に終止符を打つのだろうか。