
プライベートでも持ちギャグを披露する大先輩!?~島田洋七『お笑い“がばい”交遊録』
前回、萩本欽一さんの話を書きましたね。コント55号の相方・坂上二郎さんともプライベートでたまたま会ったことがあるんです。
洋八とマネジャーと俺の3人が仕事を終え新宿で飲みに行こうと、友達と待ち合わせていたんです。とあるビルの8階の店に向かおうとエレベーターに乗っていると、3階でドアが開いた。乗ってきたのが坂上二郎さんでした。「おはようございます」、「君たちはどこに行くの?」、「8階の店です」。
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ドアが閉まると、「飛びます、飛びます」と突然、坂上さんがギャグを披露してくれたんですよ。「もうやめてくださいよ」。俺はおかしくて仕方ないから、そう言いましたよ。すると「気取っちゃダメなのよ。どこでもこうやって楽しまないとね。僕は6階で飲むからちょっとだけ来ない?」と誘っていただいたんです。
お店の席に着くと、「コンビで飲むのは珍しいね。僕は仕事以外ではほとんど行かないよ」と仰ってましたね。ママさんが挨拶に来るなり、坂上さんは「飛びます、飛びます」とまたもギャグを披露していました。
大先輩がギャグをやっているのに、俺もやらないわけにはいかないでしょ。立ち上がって「モミジまんじゅうー!」と対抗。周りのお客さんは大爆笑でした。坂上さんから「君のほうがウケるね」と褒めてもらったんですが、当時、B&Bは絶頂時でしたからね。
持ちギャグで存在をアピール!?
なんで席に着いた途端、ギャグをやるのかと不思議に思っていたら「ギャグをやって、お客さんが笑ったらあそこにいると分かるでしょ。そうしたらもう近寄ってこないから」とアドバイスしてくれました。俺らも飲み屋さんに行くと、何度もファンの方が来るのを経験していました。でも坂上さんが最初にギャグをやったら、それ以降、誰も寄ってこなかったですね。さすが経験のなせる技ですよ。
飲み始めると、「どっちがネタ作ってるの?」「俺が大体作っています。ネタ合わせもほとんどしません」。洋八も「僕は『なんでやねん』とツッコむだけです」。そうしたら「それでいいのよ。あまり稽古すると台詞っぽくなっちゃうからね。僕らも適当だもの。僕はネタを覚えられないからボケまくると、欽ちゃんがうまいことツッコんでくれるから」と仰ってました。
テレビ番組のコントでは30分ほど収録して、面白いところだけを7~8分に編集しているとも教えてくれましたよ。それを聞いて俺らの漫才は間違いないと確信しましたね。時間も経ったので、店を出ようと「友達を待たせているので、お先に失礼いたします」と挨拶し店をあとにした。
3~4カ月後、俺と洋八、マネジャー、付き人で新幹線に乗っていたら、前の座席に座っている人が立ち上がり俺らのほうを見て、「飛びます、飛びます」。前の席に坂上さんが座っているのを全く気が付かなかったんです。「すみません。挨拶もせず」と謝り、「モミジまんじゅうー!」。「新幹線の中ではそんなことしないでいいよ」。坂上さんがやったから俺もやったんですけどね。
漫才ブームはB&Bと何組もの漫才コンビで起きたでしょ。でも、コント55号はたった1組でコント55号ブームを作り上げた。本当にすごい人たちですよ。
島田洋七 1950年広島県生まれ。漫才コンビ『B&B』として80年代の漫才ブームの先駆者となる。著書『佐賀のがばいばあちゃん』は国内販売でシリーズ1000万部超。現在はタレントとしての活動の傍ら、講演・執筆活動にも精力的に取り組んでいる。
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