センバツ甲子園大会の出場校32校が発表された。
新型コロナの影響で「本当にできるのか?」という不安は尽きないが、別の意味でも開催を懸念する声が広まっている。
出場校が発表される3日前の1月26日、日本学生野球協会はオンラインで審査室会議を開き、違反行為のあった学校、当事者にペナルティーを課していた。処分は5件。しかし、その中身を知ったら、センバツ大会の開催に尽力している関係者は、憤怒するかもしれない。
「愛媛県高野連の審判委員が、のぞき行為による迷惑防止条例違反で逮捕され、昨年8月から1年間の謹慎処分となりました。また、愛知県の高校野球部副部長も、盗撮で昨年10月から1年間の謹慎です。残り3件のうち2件は学校指導者の事務的なミス、1件は行きすぎた指導でした」(アマチュア野球担当記者)
球児の不祥事ではない。審判、指導者の失態である。それも、のぞきや盗撮といった〝性犯罪〟で、教育者として絶対にあってはならない行為を犯している。問題の審判に裁かれた学校、球児たちのショックは計り知れないだろう。
規則を振りかざす側の不祥事に“説得力”なし…
今春のセンバツは有観客で行われる予定だ。そのことを指して、こんな話も聞かれた。
「有観客において、いろいろな制限が設けられる予定です。出場校の応援団の入場も認められる方向ですが、その応援が行われるアルプススタンドでは、小さなイザコザがいつも起きている。おそろいのTシャツやタオルを持ち込む際、入場者数よりも多く持ち込んでいないかチェックされ、不快な思いをしたとか…。規則を振りかざす側から不祥事が出たとなれば、説得力がありません。当日券の販売はないので、一般ファンとの衝突も予想されます」(同)
極端な言い方だが、高校野球の謹慎や出場停止は、部内の上下関係や暴力沙汰が一般的だった。それが、球児の不祥事はゼロで、問題があったのは指導する側とは、球児や父兄のモチベーション低下は必至。指導者側の「人間教育」ができていなかったとは、とんだお笑い草である。
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