Dean Drobot / shutterstock
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小池百合子都知事&高市早苗のダブル女帝を「日本維新の会」が引き抜き工作!?

4月の統一地方選挙前の1.5倍以上に当たる700人超えの地方議員を誕生させたうえ、奈良県知事選と補欠選挙の衆院和歌山1区でも勝利するなど勢いづく日本維新の会(以下、維新)。政権与党である自民党と公明党、そして野党第1党の立憲民主党などは維新の勢力拡大に戦々恐々だ。


維新旋風が巻き起こりそうな政界で、維新が政権奪取を狙うため、小池百合子東京都知事ら大物女性政治家の引き抜き工作を画策しているという仰天情報が駆け巡っている。


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「維新の小池都知事への引き抜き説には根拠がある。キーマンは前原誠司国民民主党代表代行ですよ」(政界消息筋)


前原氏といえば、民進党代表だった2017年10月に行われた総選挙直前に都知事の小池氏と極秘会談、民進党と小池新党を合流させた『希望の党』立ち上げを主導した過去がある。


「そのとき小池氏は民進党との合流をめぐり、安全保障政策や憲法を『踏み絵』にし、一部民進党議員を受け入れない『排除の論理』を表明した。すると一転、世論の猛反発を招き希望の党は失速、総選挙では50議席にとどまった。当時から小池氏と現在の国民民主の玉木雄一郎代表、前原代表代行は固い絆で結ばれており、〝再結集〟のチャンスを窺ってきた」(同)

小池都知事は国政に復帰か…

一度、政党合流で手痛い失敗を犯した前原氏は維新の躍進をこれ幸いと、再び蠢き始めたという。

「統一地方選後の京都府議会と京都市議会の会派再編で、国民民主党と維新は合流し新会派を結成した。新会派は府議会、市議会で自民党に次ぐ第2会派となった。仕掛けたのは前原氏。その狙いは『非自民、非共産の中道勢力結集』で、次の国政選挙を視野に入れた地ならしという見方が強い。前原氏は『京都だけではなく、国政で小池氏を維新に加え維新候補として送り出せば一気に政権奪取が可能』と維新の馬場伸幸代表や吉村洋文共同代表らに持ち掛けたようだ。維新内でも前向きに検討しているという噂が飛び交っている」(国民民主関係者)


では、肝心の小池都知事の動向はどうか。


「正直、小池氏は来年7月に行われる予定の都知事選には出馬せず、国政復帰するのが濃厚とみられている。都知事は2期8年でジ・エンドの考えのようだ。国政復帰への準備にも余念がない。手始めは今回の都内の区市町村議選。都民ファーストの会候補には、以前よりも相当熱の入った応援をした。それは小池氏が国政復帰した際、影響力を誇示するバックボーンになるからだ」(小池氏関係者)


実際、都民ファーストの会は改選前の24議席から倍近くの44人が当選した。とはいえ、維新の当選者は都民ファーストの会をさらに上回る結果となった。都内の議員選で67人が当選、改選前の3倍以上も議席を伸ばしたのだ。


「衆院和歌山1区の補選でも、維新は小池氏が選挙戦最終日に応援演説した自民党候補を破った。小池氏は維新の勢いを肌で感じているはず。そんな折、統一地方選直後に前原氏らから密かに次の総選挙で維新との共闘話が小池氏に持ち込まれたようだ」(同)


一方、維新内では高市早苗経済安全保障担当相を引き抜く動きもある。


「県連会長を務める高市氏は自らの調整不足で奈良県知事選が保守分裂となり、維新に〝漁夫の利〟を与えてしまった。この敗北で自民党内から高市氏の責任を問う声が高まっている」(自民党関係者)

小池都知事と高市氏の二枚看板

国会では安倍内閣時代に放送法の解釈変更をめぐる問題で当時、総務相の高市氏が深く関わったのではと追及を受けた。この問題でも、自民党は高市氏を突き放したような格好で高市氏は孤立気味。そんな高市氏に維新から秋波が送られているのだ。

「昨年、ロシアのウクライナ侵攻を受け、維新は緊急提言をまとめ非核三原則を見直す議論の開始を政府に求めた。高市氏も同様の考えを持つ。保守層から根強い支持を得る高市氏と維新は安全保障面などで類似の考えを持つ。高市氏は維新に来たほうがシンパも多く、本領発揮できる」(同)


維新が全国へ勢力を伸ばすうえで、日本初の女性首相候補といわれる小池都知事と高市氏の二枚看板が加われば、鬼に金棒だ。


「維新はメンツとかプライドにこだわらない。次の総選挙が政権奪取のチャンスなら、小池氏や高市氏を維新政権のシンボルとして担ぎ上げることに馬場代表も吉村共同代表もノープロブレム。というのも、東京での勢力はまだまだ雲泥の差がある。都民ファーストの会は都議会で26人、維新は1人だからね。維新の首都制覇には小池氏の力が必要不可欠。小池氏を引き抜ければ、維新政権樹立も現実味を帯びてくる。小池氏、高市氏も維新へ転身するメリットを計算できるはず。まさにウィン・ウィンだ」(維新幹部)


ただ、維新には〝政治とカネ〟問題で墓穴を掘る危うさがある。直近では、松井一郎前代表の資金管理団体が政治資金収支報告書の署名欄に会計責任者の同意を得ないまま署名、押印して提出した問題が噴出した。


初女性首相誕生は維新にかかっている。