三遊亭圓楽さん (C)週刊実話Web
三遊亭圓楽さん (C)週刊実話Web

大腸、肺、脳、リンパ節あらゆる箇所へのがん転移も笑い飛ばした三遊亭円楽【著名人の壮絶な闘病11】

最初に発見されたのは「大腸がん」。初めて大腸の内視鏡検査を受けた際、医師から「怪しい」と言われて病理検査をしたら初期だったという。


【関連】「つらい。もう、逝かせてくれ」坂本龍一さんが残した言葉が物語るガン治療の苦痛【著名人の壮絶な闘病1】 ほか

「円楽さんは明確な時期を明かしていませんでしたが、40代の後半から50代の前半にかけての頃だったようです。その後、しばらくは健康そのものだった」(芸能記者)


次にがんが見つかったのは2018年の8月。十二指腸のポリープを切除するために入院した際、CTで「肺がん」が確認されたが、これも初期だった。


「10月に『ダビンチ』という機器で〝ロボット手術〟を受け、約1週間入院したものの、退院翌日には高座に復帰していました。ただ、右肺の上葉を切除したため、落語の際の呼吸が変わったと明かしていました」(同・記者)


同時に抗がん剤治療も始めたが、副作用も軽く、趣味のゴルフにも復帰できるまでに回復。ところが、翌19年5月末に再び異変を感じた。


「高座で話の流れが分からなくなり、頭がモヤモヤする感じがあったそうです。同年7月にMRIを受けたところ、脳腫瘍が見つかった。頸部リンパ節にも二つの影が認められ、肺がんの転移と宣告された」(同・記者)


このときはピンポイントで病巣に照射できる放射線治療と、ステロイドなどの薬物治療を選択。今度は薬の副作用にも悩まされたというが、執念で高座に復帰し、病気もネタに客を笑わせた。

「歌丸さんに呼ばれてる」

コロナ禍で寄席がなくなり、体力回復に努めていたが、22年1月には「脳梗塞」を発症。4カ月近く入院し、8月には不死鳥のごとく高座に復帰したが、肺がんが再発して9月30日に息を引き取った。

「笑点の先輩・桂歌丸さんが18年7月2日に亡くなり、そのほぼ四十九日に肺がんが発見され、百か日で手術、一周忌で脳への転移が発覚したため、円楽さんは不思議な縁を感じたとインタビューで語っていました。林家木久扇さんから『歌丸さんに呼ばれてる』と冗談を言われても、『仲良かったけど、他のヤツを呼んでほしいなぁ』と笑い飛ばしていたそうです」(同・記者)


最期までまわりの人を楽しませたエンターテイナーだった。