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JRA重賞『天皇賞・春』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web 

先週の読売マイラーズCの3連複1420円は取れたが、結果はトリガミで威張れず…とはいえ、思い返すと実に惜しくて、惜しくて、大魚を逃した気分であった。

まあ、聞いてくださいよ。ゴール前、首、首、頭の大接戦の末、1着は1番人気ルメールのシュネルマイスター、2着は4番人気の西村淳ガイアフォース、3着は3番人気の松山ソウルラッシュ。そして4着には何と11番人気の酒井シャイニーロックだもの。私の印といえば、本命の2番人気川田ジャスティンスカイは9着の凡走…。しかし、第二本命のソウルからシュネルとの2頭縛りでしっかりシャイニーも押さえていたのだ。もしもガイアがあと少しだけ足を余しての4着で、前記3頭で決まっていたらオッズは恐らく数百倍…う~ん、死児の齢を数えるようで恐縮だが、小声で「西村淳君よ、余計なことしおって…」とかグチること必至。この〝レバタラ〟を肴に、アフター競馬で日本酒三合くらいはイケそうだ。壊れたテープレコーダーのように何度も聞かされる相手はいい迷惑だろうけど(苦笑)。

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勝ったシュネルマイスターの鞍上ルメール大将は、前週まで首位・川田に二桁10勝の差をつけられていたが、先週で3つ縮めたし、重賞勝ちを含む内容も濃かった。まだまだ続く争いに興味津々だ。

というわけで平地GⅠの谷間が終わって、これからは毎週GⅠ。4月の掉尾を飾る大トリは天皇賞・春である。新装・淀の3200メートルを制すのは? 昨年の覇者の横山和タイトルホルダーが日経賞をブッチギリで勝って、ここに駒を進めて来た。昨年も同じステップだったが、2着にコンマ1秒の〝辛勝〟(ちなみに相手は2年続けてボッケリーニ)で、本番では2着ディープボンドに1秒1差のブッチギリだった。それなら、本番ではさらなる独走劇となるのか? もう大本命はタイトルホルダーで仕方がないのか?

“映画連想馬券”の本命はシルヴァーソニック

でも「ちょっと待ったぁ~」である。元来へソ曲がりなので、重箱の隅をコツンコツンとつついてみたい。今年の日経賞は、曇り不良馬場でのブッチギリだったので、その反動やら疲れはないのか? ということ。この馬は長距離戦に限っては、10回走って「5勝、馬券圏外5回」と両極端だけに、何かでアヤが付くと 2、3着に踏ん張ることが難しい馬だということ。というわけで、第二本命は川田ボルドグフーシュに白羽の矢を立てた。こちらは対照的に長距離戦なら7回走って「2勝、2着3回、3着2回」と馬券圏内率100%。GⅠは未勝利だが、昨年の菊花賞、有馬記念の連続2着は誇れるし、個人的にもこの2つのGⅠで馬券的にお世話になった馬だもの。また川田推しですが、それが何か?(笑い)。

ヒモ馬候補を挙げれば、川田のライバルのルメール大将が継続騎乗するジャスティンパレス、6、7歳馬も無視出来ないのでレーンで連勝中の7歳シルヴァーソニック、鞍上・和田竜とともに復活を期待したい6歳ディープボンド、何は無くとも松山のブレークアップもね。さて取捨に苦しむのは、日経賞は不良馬場が応えたのか、断然人気を裏切って8着だったアクスビクターモア。田辺から横山武に乗り替わりがミソだが、今回も馬場は良くなりそうもないので復活は期待薄…軽視しよう。日経賞経由は5着以内が必須だし…。ところで今回、私が印を付けた馬はすべて継続騎乗、なのも最近の競馬では珍しいかも。いずれにしても鞍上変わらずのこの6騎!

さて、毎度お馴染み〝映画連想馬券〟だが、シルヴァーソニックから『シルバラード』(85年)はいかがか。西部劇退潮期に、往時のウエスタンの醍醐味を、と『白いドレスの女』(81年)などで知られる才人ローレンス・カスダンが監督した。西部の町シルバラードを各々の事情で目指すスコット・グレン、ケヴィン・クライン、ケビン・コスナーらガンマンたちが、町を牛耳る悪党どもに鉄槌を加える痛快な一篇だった。馬上のガンプレイ、幌馬車隊、町の酒場など古き良き西部劇に欠かせない要素がてんこ盛り。大らかな気持ちで楽しめる娯楽アクションだ。

買い目は、③から①⑦⑫⑬⑯へ馬連&3連複。⑬から①⑦⑫⑯へ馬連&3連複。③⑬の馬連、③⑬縛りの3連複は厚目に。さあ、淀3200を存分に楽しみましょう! そして当てましょう!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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