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JRA重賞『天皇賞・春』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『天皇賞・春』を取り上げます。

《馬場傾向》
路盤改修工事を実施し、リニューアルしたばかりの中京芝はしばらく時計を要したことから、京都競馬場もやや時計を要することが予想される。路盤を改修したばかりだと、人為的に固めても限界があり、柔らかい。

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《ペース傾向》
阪神芝で行われた昨年はタイトルホルダーが逃げ、稍重で前半5F60秒5-後半5F60秒3。中盤も緩みなく流れており、明確にハイペースだった。今年も時計の掛かる馬場で同馬が逃げるとなると、速い流れが予想される。

《脚質傾向》
長距離戦はスローペースだったとしても、逃げるのは楽ではない。実際に過去10年で天皇賞・春を逃げ切ったのは、2016年のキタサンブラックと昨年のタイトルホルダーのみ。強い先行馬なら前からでも押し切れるが、波乱の立役者となるのは差し馬である

変わり身が期待できるアスクビクターモア

★ディープモンスター
昨夏の札幌連続開催最終日のタフな馬場で行われた芝2600メートルの丹頂Sで、2着に善戦した。この善戦が、スタミナが不足する休養明けでの結果だったことから、潜在的なスタミナの豊富さを感じさせる。また前々走の関門橋Sでもレッドベルオーブの暴走逃げで極端なハイペースとなった中、一旦好位の外から控えて向正面で最内に入れ、3〜4角で最短距離を立ち回ったにせよ、ラスト1Fで抜け出して完勝と、なかなかよい走りを見せた。前走の金鯱賞は休養明け好走後で5着に敗れたが、今回は得意の距離。順調さを生かして食い込みを狙う。

★アスクビクターモア
昨年の菊花賞馬。昨年の菊花賞はセイウンハーデスの大逃げでかなりのハイペースとなったが、離れた2番手を追走し、4角では並ぶ間もなく同馬をかわして堂々の先頭。そのまま押し切るかなり強い内容だった。本馬は超絶高速馬場で緩みないペースで流れたダービーで、単独2番手から3着に善戦した走りからも、同世代の中ではスピード、スタミナの総合値はトップレベルと言える。極悪馬場で行われた前走の日経賞は、出遅れて最後方から挽回していく苦しい展開で本来の力をまったく出せなかったが、ゆえに疲れは残らないはず。ここでの変わり身が期待できる。

★ボルドグフーシュ
昨年の菊花賞、有馬記念ともに2着した実績馬。レース内容としては出遅れて後方から前にいる強い馬を目標に動いて無欲に差しただけ。菊花賞は差し有利の展開、有馬記念は外差し馬場に恵まれており、着順ほど強かったわけではない。しかし、今年初戦の前走、阪神大賞典では最内枠からスタートを決め、ジャスティンパレスが前に入ってくるのを待って好位の内を追走と、勝ちを意識した競馬で2着と成長を感じさせた。前走は超絶スローペースで折り合いに苦労していたが、タイトルホルダーが引っ張る流れなら折り合いもつくし、展開にも恵まれそうだ。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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