和歌山・雑賀崎漁港で岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた事件は、全世界に衝撃を与えた。これを受けG7広島サミット(5月19日〜21日)は「大丈夫か」と、改めて警備態勢が懸念されている。
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「広島サミットは、1年前から着々と警備準備が進められてきた。昨年9月には2016年伊勢志摩サミット、21年東京五輪で警備の陣頭指揮を執った森元良幸氏を広島県警本部長に異動させた。最終的には伊勢志摩サミットの警備人数(約2万3000人)を上回る警察官が、サミット会場となる『グランドプリンスホテル広島』をメインに警備に当たる」(警察庁OB)
しかし、今回は関係国がピリピリムードだ。冒頭でも記したように日本で現首相、そして元首相とこの1年以内に立て続けにテロが起き、日本の警備態勢への不信感が拭えないからだ。
もっとも、アメリカは大統領の海外公務は約100人の特別シークレット部隊が、独自で警備するが…。
「サミット開催期間中、会場ホテル周辺の上空は飛行禁止区域に設定され、ドローンなどを使ったテロに備えている。そうは言っても、米シークレット部隊でも対処できないテロはある。ミサイル級の爆弾や生物化学兵器だ」(公安関係者)
自爆テロや北朝鮮にも要注意
会場は周囲を海に囲まれており、海上では海上保安庁も24時間態勢で臨む。
「サミット前に長野・軽井沢で開かれたG7外相会合では、北朝鮮の相次ぐミサイル発射を非難した。サミット期間中、あるいは直前の北朝鮮のミサイル発射を想定し、海上自衛隊の護衛艦『あたご』、米駆逐艦、韓国駆逐艦が、日本海で共同訓練し警戒を強めている」(防衛省関係者)
警察庁関係者が言う。
「我々が最も恐れるのは、05年英サミットで50人を超す死者が発生したような自爆テロだ。組織的犯行よりも安倍晋三元首相、岸田首相を狙ったような『ローンオフェンダー』、一匹狼的な輩がバス、新幹線、ホテルで無差別自爆テロを引き起こせば、未然にどこまで防げるのか分からない」
広島サミットが無事、終了するのを祈るばかりだ。
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