今期の復帰はないかと思われた…。
陸上男子100メートル走の元日本記録保持者、桐生祥秀が〝国内復帰レース〟を棄権した。それも、スタートの号砲が鳴らされる数分前に自ら審判員の元に歩み寄り、「すみません」と伝えたのである。
「ウオーミングアップ中、左ヒザの裏側に違和感を持ったと話していました。棄権したくらいですから重傷かと心配しましたが、そうではないそう。桐生は『大事を取っただけ』と強調しています」(スポーツ協会担当記者)
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棄権したのは、4月16日の『出雲陸上競技大会』。この時点では続く22日の『東京スプリングチャレンジ』、29日の『織田記念陸上』にもエントリー済みであることを語っていたが、国内復帰レースでのいきなりの棄権に、関係者からは「左ヒザの違和感だけ?」「何かあったのでは」との声も上がっていたのだ。
休養中の気分転換で調子を戻したか…
無事22日の『東京スプリングチャレンジ』で20秒88で優勝したが、昨年のこともあり報道陣はまさか…と思った。
国立走った!
東京オリンピック以来の pic.twitter.com/bTPJBW0DcJ— 桐生祥秀(kiryu Yoshihide) (@KiryuYoshihide) April 22, 2023
「桐生は昨年6月の『日本選手権』後に休養に入りましたが、休養期間中は企業などが企画したスポーツイベントにも参加し、子供たちを指導していました。その際は、一緒に参加した元プロボクサーの村田諒太とも話し込んでいました」(同)
このスポーツイベントでは〝流れ〟で、桐生がボクシングのパンチを披露する機会もあり、それを見た村田が大絶賛。桐生本人もマンザラではない表情を浮かべていたという。
「そこで関係者の口から冗談半分に出たんですよ、『ボクシングをやっても成功する』って話が。それもあったのか、2人はトレーニングなどの話でも盛り上がっていましたね。ちなみに、当時村田は統一戦に敗れ、正式に引退を表明する前だった。桐生を褒めたのはリップサービスでしょうが、後継者を探していた可能性も考えられます」
今年3月、海外レースで再始動を果たした際、桐生は「長く続けたい」とし、休養中に多くのことを学んだなどとも話していた。
また「ライバルたちの活躍を気にしなくなり、精神面でも成長した」(同)といわれるが、今後ボクシングの影響を受けすぎて〝転向〟とならないことを祈りたい。
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